• 連載
2026.08.06
★お気に入り登録

[実践! リスキリング:第1シリーズ]最終回:おお! CADを使えている(はず)!!

職業能力の再開発を指す「リスキリング」の重要性が叫ばれる。近年はデジタルトランスフォーメーション(DX)に順応するために、従業員にデジタルスキルの習得を促す例が多い。そんな流行に乗り、「実践! リスキリング」では、担当記者がスキルの習得に挑む。ロボットシステムや自動化設備の設計にもよく使われる3DCADソフトウエア。そのメーカーのiCAD(東京都港区、大宮豊広社長)の「iCAD SX 集合教育」を受講している。最終日は実習問題を解く。課題は「ボタン電池の搬送ユニットのモデル製作とバラシ(※1)、図面化」。見よう見まねだった2日間と異なり、自身で操作して課題を進められた。

(西塚将喜:ロボットダイジェスト編集部

※1:日本語の動詞「ばらす」が語源。機械設計では、組み立て図から各部品を分離することや、その上で詳細を示した図面に分けることを指す。


<前回までのあらすじ>
 
「iCAD SX 集合教育」で提示された9つの工程のうち、
初日は2工程しか終えられず、緊張しながら2日目に臨む。
ただ、バラシを終えると出図までは比較的決まった手順の作業だったので、
大きな苦労なく全ての工程を終えた。

前回記事はこちらから


 

楽しい楽しいモデリング

最終日の実習課題。記載内容に従って、どんどんと進めるスタイル

 最終日は前日までの2日間の学習を生かして、実習問題を解く。課題は「ボタン電池の搬送ユニットのモデル製作とバラシ、図面化」だ。

 iCAD SX上の3D空間に、何もない状態から実習が始まる。そこにユニットを構成する部品を配置していく。

 例えば、搬送ユニットのエンドエフェクターを固定するプレートなど、既存の部品やユニットにないものは形状から作る。
 それら複数を組み合わせたり、単独のままで一つのパーツ(※2)として定義していく。そこに貫通穴やタップ穴を開け、平座金や六角穴付きボルトなどの部品を取り付ける。
※2 iCAD SXでのパーツとは、3Dの要素を一つのまとまりにした物を指す。パーツにすることで、複数の形状の要素をまとめて扱ったり、名称を付けられたりする。

 また、単軸ロボットや土台となるアルミフレームの架台は既製品を使う想定だ。それらの形状データはパラソリッドファイル(※3)として保存してある。そこで、それらのファイルをiCADにインポートして、組み付けたりもする。
※3 異なる3DCADソフト間で形状データをやり取りするためのデータファイル。「中間ファイル」の一種。

A列車、マインクラフトのよう?

 実習は、自分で解ける内容は次々に進めて、講師が後追いでお手本を見せる形で進んでいく。内容に詰まった場合は、講師がヒントをくれる。

 iCADの操作自体などへの理解が進んだことで、ここまでの作業が本当に楽しかった。

 もっとも、3Dモデルをいろいろな方向から見られるように操作する感覚はパソコンゲーム「A列車で行こうシリーズ(※4)」で心得ていたし、3D空間に何かを形作る感覚は同「マインクラフト(※5)」で習得していたので、実は素養があったのかもしれない。
※4 1985年にゲーム会社のアートディンクが発売した経営シミュレーションゲーム。鉄道事業をベースに都市を構築していく。列車車両や街の様子を観察する際に3Dで自由に視点を動かせる。
※5 スウェーデンのモヤンスタジオが2011年に発売したゲーム。デジタルの3D空間にプレーヤーが自由にブロックを配置し、さまざまな構造物や世界を創造できる。 

 午前中は3Dモデルの作成を可能な限り進めた。おおよそ全体が完成する一歩手前までこぎ着けたが、少々時間が足りなかった。六角穴付きボルトの配置に手間取る場面があり、そこで時間を消費してしまったのが、本当に悔やまれる。

 そこで、昼休憩を迎えた。前回までは触れていなかったが、各日1時間の昼休憩がある。
 iCADの本社は、JRの浜松町駅や都営地下鉄の大門駅の近くで、飲食店の多い一角にある。昼飯の選択肢が多すぎて迷うほどだ。

★お気に入り登録

BASIC KNOWLEDGE