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2018.11.19

上海に“ロボットがロボットを作る”新工場を建設/ABB

 スイスに本社を置く大手ロボットメーカーABBは10月、中国の上海にロボット工場を新設すると発表した(=写真)。1億5000万ドル(約170億円)を投資し、2020年末までに操業を開始する。延べ床面積などは公表していない。

 新工場には最新のデジタル技術や人工知能(AI)、協働ロボットなどを取り入れ、ロボットがロボットを作る高度に自動化された「未来の工場」を目指す。また、デジタル技術やAIなどを研究する「オンサイトR&Dセンター」も設け、AIの技術開発も加速する。

 中国のロボットの需要は非常に大きい。国際ロボット連盟(IFR、会長・津田純嗣安川電機会長)によると、2017年の中国向けのロボットの販売台数は13万8000台を記録。全体の36%を占め、地域別では最大のシェアとなった。

 ABBは中国市場に1992年に進出して以来、24億ドル(約2700億円)以上を投じ、中国市場でのロボット事業の拡大に努めてきた。ABBのロボット事業としては現在、中国20カ所以上に拠点を持つ。2000人以上のエンジニアを雇用しており、総従業員数は1万8000人以上を誇る。
 今回の新工場の建設で、世界最大のロボット市場である中国に対し、これまで築いてきたABBの地位をさらに強化する。

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