[注目製品PickUp!Vol.7]厳しい環境でも大丈夫!小型・軽量・高把持力のグリッパー【前編】/鍋屋バイテック「5000シリーズ」
今回の注目製品は、ドイツの機械部品メーカーのZIMMER(ツィマー)GROUPのロボットハンド(グリッパー)を紹介する。鍋屋バイテック(岐阜県関市、岡本友二郎社長、以下NBK)は、ツィマーと総代理店契約をしており、国内での販売やサービスを一手に担う。このグリッパーの最大の特徴はその頑丈さ。その中でも「5000シリーズ(=写真)」は金属部品の加工現場に向けて作られたため、粉じんやミストが飛ぶ厳しい環境下でも正常に動くように設計された。カバーを取り付ければ、なんと水中でも動かせるという。
耐久回数は驚異の3000万回
加工機内でも止まらない
加工現場で一番求められるのは、使用中に止まらないこと。最近では工作機械の中にロボットを入れるケースもある。切りくずや加工液がかかる環境でも動き続けるには高い防じん、防水性が必要だ。 例えば「GPP5000」の電動式グリッパーの防水、防じん性能を表す保護等級はIP64(一般的なものはIP40ほど)。同製品の空気圧タイプもIP64だが、カバーを取り付ければIP66、さらに内部の空気を追い出す真空引き(エアパージ)をすればIP67になる。IP64は加工液のかかる場所でも作業ができ、IP67になれば水中でも問題なく動かすことができるレベルという。 また130度の高温にも耐えられる空気圧式モデルも用意しており、量産加工ラインや加工機械の中など、生産性を求められる場所にも最適だ。
鋳造や鍛造現場は、粉じんが飛び、さらに高温になる。そうした厳しい環境での導入に向けて、これからもアピールする。 「一般的なハンドは加工現場での使用を想定されていないため、ここまで耐久性に優れたグリッパーは少ない」と村岡マネージャーは自信を見せる。