ツールチェンジャー拡販に本腰、「エアレス」で差別化/鍋屋バイテック
機械要素部品メーカーの鍋屋バイテック(NBK、岐阜県関市、岡本友二郎社長)が、ロボットハンドなどの各種エンドエフェクターを自動交換する「ツールチェンジャー」の拡販に本腰を入れ始めた。ドイツの機械部品メーカーのZIMMER GROUP(ツィマーグループ)が開発した機械式ツールチェンジャーの新製品「FWRシリーズ」を通じ、ツールチェンジャー市場の開拓に挑む。エアなどの動力源が不要な点を生かし、製造現場のエアレス化を打ち出して競合との差別化を図る考えだ。
機械式で動力源が不要に
ツィマーグループのFWRシリーズは、機械式のロック機構を採用したツールチェンジャー。ロボットハンドなどの各種エンドエフェクターを交換でき、1台のロボットに複数の作業を担わせることが可能だ。手動交換だけではなく、専用のストレージステーションを併用すればエンドエフェクターの自動交換もできる。 ツィマーグループの総代理店を務めるNBKは、9月27日にFWRシリーズの国内販売を開始した。 一般的なツールチェンジャーには、ロボットアーム側のユニットとエンドエフェクター側のユニットを締結するのにエアや電気といった動力源が必要なものが多い。これに対し、FWRシリーズにはばねを使ったクランプ機構が搭載されており、こうした動力源がなくても両方のユニットをしっかりと固定できるのが最大の特徴だ。エアコンプレッサーやモーターが要らない分、一般的なツールチェンジャーと比べて機構をシンプルにでき、導入コストも抑えられるという。