フォーミュラEで環境性の高いロボット塗装技術もアピール/ABB中島秀一郎社長
塗装機もさらに進化
――なぜそれが可能に?
さまざまな面を見直しましたが、例えば特殊な気流を発生させるなどしています。空気の膜で微粒化した塗料の拡散を防ぎ、無駄なく塗着させます。自動車のドアパネルの塗装試験をしたところ、従来機と比較して塗着効率がドア枠で16%、ドアで25%向上しました。材料費のコストダウンや二酸化炭素の排出削減に大きな効果が見込めます。塗料が舞い散らずブースの小型化が図りやすいなど、副次的なメリットもあります。
――採用するメリットは多そうです。
ABBは日本国内での歴史も長く、日本の顧客、日本の現場に合わせた日本仕様の設備を提供できるメーカーです。経験豊富なメンバーがそろっており、日本法人だけでみれば大所帯ではない分組織としての機動力もあります。今回お話しした以外にもさまざまな提案ができますので、塗装システムを導入・更新する際はぜひ日本で塗装の研究開発をしているABBにお声がけいただければと思います。
(聞き手・ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)