幅広い産業向けに自動化を提案/ナ・デックス
ナ・デックスは11月19日~21日の3日間、愛知県北名古屋市のナ・デックス技術センターでプライベートショー(PS)「NADEX Private Show(ナ・デックスプライベートショー)2025」を開催した。溶接や物流、ファクトリーオートメーション(工場自動化=FA)など幅広い分野に向けて最新技術や自動化システムを提案した。
一貫対応が強み
動くワークに追従
FAソリューションブースではニコンの「ロボットビジョンシステム」と協働ロボットを組み合わせ、コンベヤー上を流れる対象物(ワーク)にねじ締めをするコンベヤートラッキングシステムを披露した。
ロボットアームに取り付けたビジョンシステムはコンベヤー上を流れるワークを認識すると、1秒間に約250回撮像して座標を読み取る。そのデータをリアルタイムでフィードバックすることで正確な位置を認識し、ワークの動きに滑らかに追従して作業をこなす。
東部営業部の伊藤健二次長は「コンベヤートラッキングシステムはエンコーダーとロボットを同期して構築する手法もあるが、制御やプログラミングの難易度が高かった。このシステムは複雑なプログラミングなしで生産のタクトタイムを大幅に短縮できる」と語る。
また、ニコンのロボットビジョンシステムには2Dカメラと3Dカメラが内蔵されており、2つのカメラを使ったばら積みピッキングにも対応する。まず、3Dカメラでワークの点群データを取り、把持しやすい位置にあるワークをつかむ。次に2Dカメラを使って把持したワークの向きや姿勢を捉えられるため、高精度にピッキングや組み付け作業を自動化できる。
伊藤次長は「ロボットアームにカメラを取り付けるため、複雑形状のワークでも多方向からのぞき込むような動きで認識できる」と説明する。
自動車産業向けの製品を得意とする同社だが、今後は物流ソリューションやFAソリューションで披露したような自動化システムを幅広い産業にも訴求する構えだ。
(ロボットダイジェスト編集部 平川一理)

