レーザー測定と産ロボで「攻めの測定」訴求/ヘキサゴンMI
スウェーデンの測定大手の日本法人、ヘキサゴン・マニュファクチャリング・インテリジェンス(ヘキサゴンMI、東京都千代田区、池谷望社長)と、計測エンジニアリング企業の東京貿易テクノシステム(東京都中央区、水原弘人社長)は6月26日と27日、新製品発表イベントを開催した。自動検査機器「PRESTO(プレスト) XL」などで「攻めの測定」を訴求した。
アジア初の設置
ヘキサゴンMIと東京貿易テクノシステムは6月26日と27日、神奈川県厚木市にある東京貿易テクノシステムの厚木テクニカルセンターで、新製品発表イベント「オートメーションデー」を開催した。
2日間で自動車メーカーなどから約40人が参加した。
そこで発表されたのが、モジュール式自動検査ソリューション「PRESTO XL」だ。アジア地域で初めてデモ機を設置した。
PRESTOシリーズはポータブル式の3次元測定機「ライカ・アブソリュート・トラッカー AT960」と産業用ロボットや走行軸、それらを制御するソフトウエアを一つのパッケージシステムとした製品。
簡単に扱える制御ソフト
東京貿易テクノシステムは、その中でも最大の「XL」を設置した。幅2.5m、奥行き6mほどの測定エリアを持ち、自動車のフルボディーや塗装前のホワイトボディーの測定に使える。
同測定によく使われるホリゾンタルアームの接触式3次元測定機と同等レベルの測定精度を確保しつつ、約4分の1の時間で完了できる。また、接触式では評価できない表面の品質評価もできる。
さらに、制御ソフト「ヘキサゴン・ロボティック・オートメーション」で、測定手順の作り込みから、AT960やロボットの教示作業、測定後の評価データの出力まで一括管理できる。ロボットのプログラミング知識がなくても簡単に扱える。
ヘキサゴンのインダストリーソリューション部門を率いるニコラス・ラッショーバイスプレジデントは「これまで測定は良否判定や品質保証など『守り』の側面が強かった。これからは測定を自動化し、測定データを活用して新たな価値を生み出す『攻め』が重要。ヘキサゴンでは、品質を再定義しようと呼びかけており、PRESTOはその戦略的な製品となる」と語った。
(ロボットダイジェスト編集部 西塚将喜)