生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

2020.07.28

AIでティーチング作業を自動化/NEC

導入前(左)と導入後(右)のイメージ

 NECは7月27日、ロボットに動作を記憶させるティーチング作業を自動化する人工知能(AI)技術「目標指向タスクプランニング」を開発したと発表した。

 この技術を使えば、現場の作業者が作業目標を指示するだけで、その目標を達成するための動作命令をAIが自動作成し、ロボットに実行させられる。これまでは専門の技術者がティーチングし、設定や調整作業に時間もかかっていたが、これらの手間が不要になり、作業内容の変更が多い現場でもロボットを活用しやすくなる。

「目標指向タスクプランニング」技術を組み込んだロボットシステム

 これまで入荷部品を棚に納める作業の動作設定には2~3時間かかっていたが、このAI技術を使うことで数分に短縮できる。作業中に想定外の事態が生じた場合でも、目標の達成に向けた作業手順をその場で自動的に設定し直すため、作業を継続できる。

 9月初旬からは、この技術を採用したピック&プレース(対象物をつかみ上げて所定の位置に置く作業)システムを、協力関係にあるオリックス・レンテック(東京都品川区、細川展久社長)のショールーム「Tokyo Robot Lab.(トーキョー・ロボット・ラボ)」に展示。来場者は実機を通し、動作や操作性などを確認できる。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

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