協働ロボ用に吸着ハンドも使いやすさを追求/シュマルツ
難易度の高い「ばら積みピッキング」も簡単に
また今年9月には、3次元(D)ビジョンシステム&コボットポンプセット「3D-R」を国内販売する。ケースに乱雑に置かれた対象物を1つずつ持ち上げる「ばら積みピッキング」を、簡単に実現するために複数製品をまとめたパッケージだ。
使用するロボットを協働ロボットの世界的大手、デンマークのユニバーサルロボット(UR)製の協働ロボットに限定。その上で電動式の真空発生器「コボットポンプ」が付いたハンドや、搬送物を検出する3Dカメラと専用の照明器具、その画像処理をする専用のソフトウエアを一体にした。
それらは事前に統合された状態で顧客の手元に届く。そのため、顧客はUR製ロボットにハンドやカメラを接続し、カメラの初期設定をして、ロボットコントローラーに専用ソフトを読み込むだけで使用環境が整う。
用途限定で、面倒な事前設定を不要に
ばら積みピッキングでは、人工知能(AI)による認識技術を利用することが多い。そのため、顧客がロボットやカメラとは別に、AIを搭載して画像処理もできるコンピューターを用意するケースが大半。だが、同パッケージでは認識用コンピューターユニットを3次元カメラに内蔵する。
カメラと画像処理ソフトの組み合わせで、対象物の設計データを事前に登録しなくても、吸着する位置を自動検出する。その後、吸着までの動作軌道を算出してロボットコントローラーに出力する。
ロボットハンドの大きさなどの情報は動作システムに事前に織り込み済み。ハンドと、対象物を入れたケースなどの衝突を回避する設定も簡単。顧客の手間は大幅に減る。
ゲッテゲンス社長は「ロボットはURで、ハンドもパッケージに内包されたものを使用するなど環境条件を限定すれば、カメラとハンド、ソフトの連動で最小限のセットアップにより簡単に使用できる。ばら積みピッキング実現のハードルとされてきた、カメラとロボットハンドのシステムの統合作業は事前に設定済み。対象物の外形などの情報の取り込みも不要。カメラやロボットハンドが決して万能というわけではないが、ばら積みピッキングの中でも顧客のニーズの高い、搬送用のケースから物を取り出す作業などは簡単に実現できる」と強調する。
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