
ロボットにも、自動機にも/コスメック
コスメック(C-55)は、ロボットの周辺機器としても、自動機の要素部品としても使えるジグやクランプ機器、ハンドチャンジャ―を多数出展する。目玉の一つが今年3月に発売したばかりの「エアスイングクランプ」だ。
生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン
REAL TIME REPORTING
コスメック(C-55)は、ロボットの周辺機器としても、自動機の要素部品としても使えるジグやクランプ機器、ハンドチャンジャ―を多数出展する。目玉の一つが今年3月に発売したばかりの「エアスイングクランプ」だ。
「ロボットテクノロジージャパン(RTJ)2022」に出展するのは、ロボット関連企業ばかりではない。広い意味で自動化や省力化を提案する企業もPRに努める。大手ツーリング(切削工具の保持具)メーカーの大昭和精機(D-58)は、同社が提案する工具管理や段取り(加工の準備作業)を自動化および省力化するソリューションを一堂に集めて出展する。
芝浦機械(D-64)は、新開発の双腕ロボットを参考出展した。
双腕ロボットは、「両手」で大型のワークを安定して持ち上げられる。対象物に接するロボットハンドを小型にでき、対象物の変形やひずみを防げる。また「頭部」にはカメラを搭載し、対象物の認識や外観検査にも使える。
展示では、もう1台の垂直多関節ロボットと連携して、自動車のバンパーを持ち上げて外見検査をするデモをしている。
台湾のハイウィン(C-20)は自社のロボットや周辺機器で自動化や省力化をアピールするが、今回展ではズバリ「短納期」を前面に打ち出した。
FUJI(C-09)は6軸多関節ロボットを使ったプラズマ表面改質システムのデモを出展する。プラズマをワークの表面に照射することで、表面の汚れがなくなり親水化する。接着剤や塗料が表面にいきわたりやすくなり、接着力や塗料の食い付きを高めることができる。担当者は「自動車部品メーカーからの引き合いが多いが、半導体部品の接着やカテーテルのコーティングなど幅広い用途で活用できる」と話す。
ニッタ(D-21)は、ソフトハンド「ソフマティックス」とツールチェンジャー「ニッタオメガ」の新製品を出展する。中でもソフマティックスは、既存の3機種に今後発売予定の10機種を加えた全13機種を出展し、多くの来場者が関心を寄せる。
工作機械を使った金属加工の自動化が進む。しかし、加工トラブルの突発で良品を作り続けるのが難しいことも多い。そこで、加工トラブルを抑止しながらの自動化を提案するのが、ユアサ商事(B46)だ。
ツガミのマシニングセンタ「VA4」や自社開発の加工物取り出し用ロボット「ロボコンボ」を組み合わせた。さらに、各種センサーを駆使して、加工トラブルを事前に検知し、停止や修正をする。また、加工状態を保つため、加工液の保全機器も合わせて提案する。
開発を率いるユアサ商事の金山久樹市場開発部長は「単に工作機械とロボットを提案するのでなく、『加工条件の安定』もないと完全な自動化はできない。今は理想の8割まで達成した」と、さらなる高みを目指す。
THK(C-67)は、省力化モジュール「MLS」を組み合わせたシステムを初披露した。加工機械などへの加工物の搬入出を想定する。ロボットハンドも含めて7kgまで搬送できる。
ミツトヨ(C66)は無人化や効率化といったテーマに合わせた展示で注目を集める。効率化では、「治具レスロボット計測システム」を展示。
富士精工(B-21)は協働ロボットと産業用ロボットを使ったローディングシステムのデモを展示する。穴が開いた円形のワーク(加工対象物)を協働ロボットがピッキングし、コンベヤーに設置する。コンベヤーで流れるワークの形状をカメラで認識し、産業用ロボットが形状ごとに決められたストッカーにセットする。最後に産業用ロボットがワークに合ったハンドに自動で付け替えてワークを工作機械にローディングする。営業部精機営業課SFGの阿部孝行主幹は「ピッキングからローディングまでロボットがするため、人が介入する必要がない」と話す。