バラ積みピッキングシステム導入現場の視察会を開催/Thinker
大阪大学発のベンチャー企業Thinker(シンカー、大阪市中央区、藤本弘道最高経営責任者〈CEO〉)は4月13日、同社のバラ積みピッキングシステム「Thinker Model A(シンカーモデルA)」を那須梱包(大阪府池田市、那須善行社長)の西宮梱包センター(兵庫県西宮市)に導入したと発表した。同日、同センターで報道陣向けの視察会を開催した。
シンカーモデルAは協働ロボットとロボットハンド「Think Hand F(シンクハンドF)」、簡易2Dカメラ、独自の画像処理システムで構成される。
シンクハンドFは独自開発のロボットハンド用センサー「近接覚センサーTK-01」を搭載する。赤外線によるセンシングと人工知能を組み合わせた独自技術で物の位置や形を非接触で認識し、手探りで対象物(ワーク)をつかめる。シンクハンドFに簡易2Dカメラと独自の画像処理システムを組み合わせることで、ワークの位置を素早く割り出せる。
シンカーの藤本CEOは「一般的なロボットハンドは人の指のような器用な動きができない他、ロボットを運用する上で専門知識が求められるなど課題が多い。わが社は『EASY TO USE(使いやすい)』をコンセプトに、ロボットハンドや自動化システムの開発を進めてきた」と話す。
今回シンカーモデルAを導入したのは自動車補修部品用の梱包作業ライン。作業の流れとしては、ロボットがコンテナに入った部品をピッキングし、半自動の包装機にセットされた袋に投入する。袋に部品を投入したことを包装機に電気信号で伝達し、包装機が自動で封をして作業が完了する。
これまで、袋への部品の投入や封をするための包装機の操作は作業者が担ってきたが、一連の作業を自動化することに成功。視察会ではシンカーモデルAと包装機を組み合わせた自動化システムの動作実演を披露した。
「人手不足は非常に深刻な問題。会社を存続させるには毎年の賃金改定など従業員の雇用を維持する努力をしなければならない。そのためにも今いる従業員たちと会社の付加価値を高める必要がある。ロボットの導入はその取り組みの一環」と那須梱包の那須社長。「作業を単純化してハードルを下げることで、潜在的な労働力の掘り起こしにつながる。障がいを持つ方の雇用機会を創出でき、社会貢献にもなる。また、一人の作業者が複数台の包装機を並行して扱えるようになることで生産性を高められる」と語る。
本格稼働の開始は今年6月の予定で、本格稼働後も運用方法のさらなるブラッシュアップを図る。

