ブリヂストンの社内ベンチャーであるソフトロボティクスベンチャーズは２月９日から14日までの６日間、東京の渋谷で展示イベント「想いは筋肉に宿る」を開催している。同社が開発したゴム人工筋肉を使って、体験型のオブジェを制作した。この人工筋肉は同社が販売するロボットハンドに使用されているが、「他にもさまざまな可能性を模索したい。そのためにも、まずは多くの人にその存在を知ってもらいたい」と今回のイベントを企画したメンバーの一人である手塚晶子さんは言う。

　「想いは筋肉に宿る」は、バレンタインデーまでの期間限定のイベントだ。ゴム人工筋肉を通して思いを伝えることをコンセプトとする。
　展示するオブジェは、台の上に屈曲や伸縮などさまざまな動きをする色とりどりのゴム人工筋肉を配置したもの。手前の３本の人工筋肉を握ると、その圧力変化を検知して、他の人工筋肉が動く。握る強さなどで動きは変化する。


　今回のイベントは３人の若手社員が中心となって企画したもので、その一人である手塚さんは「『想いは筋肉に宿る』と言われ、握る動作に思いを込めると、その思いを人工筋肉が動きとして表現してくれる。普段伝えられていない思いを伝えるきっかけになれば」と話す。

　会場は、ベンチャー企業が開発した最新のデジタル機器などに触れられる店舗兼カフェ「b8ta Tokyo – Shibuya（ベータ・トウキョウ・シブヤ）」。渋谷駅から徒歩１分の場所にある。

　「これまでも展示会などではゴム人工筋肉を展示してきたが、街中の誰でも入れる場所で展示するのは今回が初めて。ゴム人工筋肉を使ったソフトロボットハンドは既に製品化しているが、他にもさまざまな可能性を模索したい。まずは多くの人の目に触れ、手で触れてもらうことで、人の近くでも使える安全性の高さなどその特徴を感じてもらえれば」と手塚さんは話す。

（ロボットダイジェスト編集デスク　曽根勇也）