愛知で4年ぶりにフェア開催、自作ロボットなど展示/オリエンタルモーター
モーターメーカーのオリエンタルモーター(東京都台東区、川人英二社長)は7月6日、愛知県刈谷市の「刈谷市産業振興センター」でプライベート展示会「オリエンタルモーターフェア2023」を開いた。新型コロナウイルス禍の影響もあり、対面でのフェア開催は4年ぶりとなった。地場の自動車産業の生産技術者などを中心に、1日で900人以上が来場した。
多様なロボットを低コストで内製可能
今回のフェアでは自作ロボット、各種モーター製品、用途別の提案事例、開発段階の製品の4つのエリアを設け、自社製品の技術的なポイントやそれを生かした最新の自動化ソリューションを来場者に広くアピールした。
自作ロボットのエリアでは、主力のモーター製品「αSTEP(アルファステップ) AZシリーズ」を各軸に組み込んだ垂直多関節ロボットやスカラロボット、直交ロボット、パラレルリンクロボットをそれぞれ展示。多様な種類のロボットを低コストで内製できる点をPRした。この他、AZシリーズを駆動部に組み込んだ電動グリッパーや、ブラシレスモーター「BLVシリーズRタイプ」と搭載した無人搬送車(AGV)も提案した。
同社グループではロボットの内製化を提案するだけではなく、AZシリーズを組み込んだロボットアームのオリジナル製品もグループ会社のオリムベクスタ(東京都台東区、木方敬社長)が製造、販売している。
今回のフェアではオリムベクスタの4軸仕様の垂直多関節ロボットアーム「OVR680K5N」と5軸仕様の「OVR350K1」を使った、ワーク(被加工物)の良否判定ラインをイメージしたデモシステムも披露した。
デモシステムでは白のピンポン玉を良品、オレンジのピンポン玉を不良品と見立てており、OVR680K5Nのアーム先端に取り付けられたビジョンセンサーでピンポン玉を識別する様子を興味深そうにのぞき込む来場者の姿も目立った。
また、フェア開催と同時に新発売されたロボットコントローラーユニット「MRCUシリーズ」も注目を集めた。ロボットコントローラー「MRC01」とAZシリーズ用ドライバー「AZD-KR2D」を内蔵したユニットで、コネクターを差し込むだけでロボットとの接続が完了するため、システムを迅速に立ち上げられるのが特徴だ。
オリエンタルモーターは愛知に続き、7月11日には大阪でもフェアを開いた。11月には京都、12月には東京でも開催する計画だ。
(ロボットダイジェスト編集部桑崎厚史)
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