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2023.11.14

[特集 2023国際ロボット展vol.1]ロボットはインフラに

国際ロボット展まもなく開幕

前回展を大きく上回る来場者数を目指す2023国際ロボット展(写真は前回展)

 自動化への関心がかつてないほど高まる今、11月29日~12月2日に東京都江東区の東京ビッグサイトで「2023国際ロボット展(iREX2023)」が開かれる。世界最大規模のロボット専門展だ。
 同展の運営委員長である川崎重工業の橋本康彦社長兼最高経営責任者は「誰でも楽しめるイベントだからぜひ来てほしい。ロボットはこれからより身近な存在になっていく」と語る。

 本特集では国際ロボット展の各社の展示を通し、ロボット提案の最先端を紹介する。橋本運営委員長へのインタビューに加え、ロボットメーカーであるファナック、安川電機、三菱電機、不二越のロボット事業責任者などに話を聞いた。今回展では、具体的なアプリケーション(活用方法)の提案に力を入れる企業が多い。

 ファナックのロボット事業本部長の稲葉清典専務は「ユーザーの自動化に対する“感度”が急速に高まっている。さまざまなロボットのアプリケーションを提示するとともに使いやすさをアピールしたい」と語る。
 安川電機の岡久学ロボット事業部長は「ロボットを見せるのではなく、ロボットで何ができるかを見せる場」と、こちらも具体的な提案に注力する。
 三菱電機の名古屋製作所ロボット製造部の武原純二主管技師長は「変種変量生産への対応を前提としたスマートファクトリーを提案する。三菱電機はロボットだけではないことを示したい」と話す。
 不二越ロボット事業部の越野敦開発部長は「協働ロボット『CMZ05』をメインに、ユーザーの活用シーンを想定したより具体的な展示を見せる」と意気込む。

 また、国際ロボット展に出展する各ロボットメーカーや周辺機器メーカーの展示などもまとめた。併催ゾーンとして同時開催される「物流システム・ロボットゾーン」や「部品供給装置ゾーン」、その他併催企画なども紹介していく。

 ロボットを使うことが当たり前の「ロボットありきの時代」はまだ来ていないが、その準備を始めるのに、早すぎることはない。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)


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