• インタビュー
2019.04.25
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ロボット用ソフトで働き方を革新――浜松発スタートアップが目指す未来【前編】/リンクウィズ村松弘隆取締役

クリックだけでティーチングを

――もう一つのL-ROBOTはどういうソフトですか。  L-ROBOTも、L-QUALIFYと同様に産業用ロボットと3Dスキャナー、当社のソフトを組み合わせたソリューションです。3Dスキャナーで対象のワークの点群データを取得し、ワークの座標を読み取ります。L-ROBOTの最大の特徴は、点群データの中から任意の点をクリックするだけで、ロボットに動作を記憶させるティーチング用の座標データを作れること。従来は非常に時間がかかるティーチング作業が、L-ROBOTを使えばわずか数分で完了します。 ――ティーチングが数分!?  3Dスキャナーで取得するXとYとZの座標がミソです。実は、読み取ったワークの座標は、ロボットの座標系としてコンピューター上で演算しています。そのため、ソフトの画面上のある一点をマウスでクリックすれば、その位置までロボットを動かすことができます。この機能を使って、マウスの操作だけでティーチングをすることができます。

ロボットを一品物に

スキャンしたワークのデータの任意の箇所をクリックするだけでティーチングの座標を生成できる

――どういう用途を見込んでいますか。  金型の補修などの溶接工程です。金型などの一品物に対してもロボットを使えるようになります。これまではティーチングに1日~2日をかけ、大量生産のワークに対してロボットを使うのが一般的でした。しかし、L-ROBOTならティーチングプログラムを数分で作れるので、多品種少量のワークにも対応できます。ワークが変わったら、再度マウスを使ってロボットのプログラムを調整すればいいだけですからね。ティーチングにかかる手間を大幅に削減できる画期的な製品です。 ――御社が手掛ける2つの製品について概要をうかがいました。後編ではこうした製品などを生かし、何を実現したいのか。御社のビジョンなどをお聞かせください。  よろしくお願いします。

――続く (ロボットダイジェスト編集部)

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