食品機械展でロボットに熱視線【その2】/FOOMA JAPAN2024
ベルヌーイグリッパーを食品向けに提案/SMC
SMCは流体力学の「ベルヌーイの定理」を利用してワークを吸着するベルヌーイグリッパー「ZNC-Cシリーズ」を展示した。 ベルヌーイグリッパーは周囲に空気を噴出しながら把持対象物(ワーク)を吸着するが、同シリーズは「コアンダ効果」により空気の流れを変え、周囲のワークが吹き飛ぶことを防ぐ。また、接触面のゴム部材により、ワークの横滑りを防止する。 会場では「小型ロボットによる食品箱詰め自動化装置」に搭載して食品搬送を実演。これはSMCとエプソン販売(東京都新宿区、栗林治夫社長)、アルミフレームメーカーのエヌアイシ・オートテック、システムインテグレーターのフレアオリジナル(長野県坂城町、田中陽一郎社長)などが共同開発したロボットシステムで「標準価格は500万円から。中小企業でも導入しやすいパッケージシステム」とエプソン販売の担当者は話す。
食品業界に遠隔操作の選択肢を/リモートロボティクス
ロボットを遠隔操作するプラットフォームサービスを手掛けるリモートロボティクス(東京都港区、田中宏和社長)は、遠隔操作用のクラウドサービス「Remolink(リモリンク)」を訴求した。 ブース内のタブレット端末から、会場外のロボットに指示を送り、遠隔でピック&プレースができる様子を披露した。 同社はシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)や人材サービス会社とパートナー契約を結んでおり、「パートナー企業と連携し、最適なシステムの検討やリモート人材の確保などでユーザーをサポートする。食品業界にも遠隔操作ロボットの選択肢を提示したい」と陳岡大晃キーアカウントマネージャーは語る。