[注目製品Pick Up!vol.1]“安全”だけが協働ロボットではない/ユニバーサルロボット「eシリーズ」【前編】
充実した安全機能をさらに強化
eシリーズでは安全性も従来製品より高まった。従来のCB3も15の安全機能を備え、これは他メーカーよりも多いという。 eシリーズにはさらに停止時間、停止距離の設定機能が加わり17の安全機能を備える。「17の機能はいずれも、機械の安全性に関するISO(国際標準化機構)規格の中で最も信頼性が高いとされる『カテゴリー3』。第三者認証も取得しており、これほど安全機能が充実した製品は他にない」と山根ゼネラルマネージャーは自信を見せる。 協働ロボットを安全柵なしで使う場合は、危険がないか事前に確認する作業(リスクアセスメント)が必要になる。安全機能が充実しているロボットならば、リスクアセスメントがしやすくなり、リスクアセスメントにかかる時間の削減にも貢献できる。 その他、アームを折りたたんだ際に手を挟むことがないよう、折りたたんでも一定の隙間ができるように関節付近の形状を工夫した。 またアームの先端だけでなく、アーム中間の肘の位置も認識できるため、肘が当たる事故を防ぐシステムも構築しやすくなった。
柵の中でも使う現場も
安全機能がさらに強化されたeシリーズだが、「“安全性だけを満たせば協働ロボット”とは思われたくない」と山根ゼネラルマネージャーは言う。 協働ロボットは「安全柵なしで使うためのロボット」と思われがちだが、同社の協働ロボットの2割は安全柵ありで使われているという。 「動作速度で比較すれば、協働ロボットは決して速くない。ならばなぜ、2割の現場では柵ありで協働ロボットを使うのか。安全性だけではない、当社協働ロボットの特徴や魅力が評価されている」と山根ゼネラルマネージャーは話す。
——後編に続く (ロボットダイジェスト編集部)