受注額は過去最高、生産額も初の1兆円超え/日本ロボット工業会 2022年統計
日本ロボット工業会(JARA、会長・山口賢治ファナック社長兼最高経営責任者)は5月31日、2022年の年間統計を発表した。22年1月~12月の産業用ロボットの受注額、生産額、出荷実績(いずれも会員・非会員合計)をまとめた。22年の受注額は前年比3.1%増の1兆1118億円、生産額は同8.7%増の1兆210億円、総出荷額は同9.2%増の1兆509億円。
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日本ロボット工業会(JARA、会長・山口賢治ファナック社長兼最高経営責任者)は5月31日、2022年の年間統計を発表した。22年1月~12月の産業用ロボットの受注額、生産額、出荷実績(いずれも会員・非会員合計)をまとめた。22年の受注額は前年比3.1%増の1兆1118億円、生産額は同8.7%増の1兆210億円、総出荷額は同9.2%増の1兆509億円。
総合的なシステムインテグレーション力――。村田機械のL&A事業部の競争優位性を一言で表すとこうなる。同社は各種マテハン機器やソフトウエアを組み合わせた物流システムを一貫して提供し、幅広い業種の自動化ニーズを取り込むことで成長してきた。ロボットダイジェスト編集部は「vol.2」の村田大介社長のインタビューと合わせ、同社最大の生産拠点である愛知県犬山市の犬山事業所にも訪問。実証実験用の施設をはじめ、他事業部の製造現場やパーツセンターで稼働する各種マテハン機器の見学を通じ、L&A事業部の強みの一端に迫った。
日本ロボット工業会は5月31日、都内ホテルで通常総会を開催した。総会後には懇親パーティーを開き、山口賢治会長(ファナック社長兼最高経営責任者<CEO>)が2023年の見通しなどを発表した。懇親パーティーの後半には西村康稔経済産業大臣が駆け付け、ロボット産業にエールを送ると会場内からは大きな拍手が沸き上がった。
マテハン・物流関連システムを専門に取り扱うロジスティクス&オートメーション(L&A)事業部を経営の柱の一つに据える、総合機械メーカーの村田機械(京都市伏見区)。村田大介社長は「ニッチ市場でキラリと光る企業であるには技術開発が大事」と強調する。
日本ロボット工業会の特別委員会として活動してきたFA・ロボットシステムインテグレータ協会は6月1日、より機動的かつ専門的な活動を行うため一般社団法人として独立した。一般社団法人化に合わせて日本ロボットシステムインテグレータ協会に改称し、事務所も移転した。
工場内の物流、つまりマテリアルハンドリング(マテハン)を見直す企業が増えている。自律移動型搬送ロボット(AMR)やロボット自動倉庫など新たなソリューションも普及が進む。マテハンはこれまではあまり目立たない「縁の下の力持ち」的な存在で、古い設備を使い続けている現場も多い。だからこそ、最新システムに刷新するインパクトは大きい。製造業の人材不足は深刻で、工場のあらゆる工程の一層の省人化が求められている。FA(ファクトリーオートメーション=工場自動化)メーカーもアーム付き搬送ロボットを提案するなど、次世代型のマテハンに着目する。いま熱い注目を集める工場マテハンの最前線を追う。
コンバムは6月1日、新素材の吸着パッド「ハイジェニックシリーズ」を発売する。ラインアップは「食品対応(食品衛生法・FDA対応材料)吸着パッド」、と医薬品製造ラインなどで使いやすい「抗菌パッド(抗菌試験JIS Z 2801)吸着パッド」の2種類。
ロボットダイジェスト編集部が注目したロボット関連の製品を紹介する連載企画「注目製品PickUp!」。今回は、各種ジグ(加工補助具)やロボット周辺機器などを開発、製造するコスメック(神戸市西区、木村公治社長)のクランプ機器「スマートシリーズ」を紹介する。クランプ機器を作動させるには油圧や空圧、電気などの動力が必要だが、現場によっては使用できない場合がある。シンプルな構造のスマートシリーズは、動力源を問わず底面の凸部をプッシュするだけで作動し、どの動力源でも精度やクランプ力が変わらないのが特徴だ。現時点では用途に応じて3機種をラインアップするが、これからも開発を継続する。まずは認知度を向上させ、次世代の事業の柱となるようPRに力を注ぐ。
フッ素樹脂部品の加工などを手掛けるニッキフロン(長野市、春日孝之社長)は2021年、本社工場のダイヤフラム製造ラインにロボットを導入した。ロボット導入により歩留まりが劇的に改善し、「製造取りやめも検討していたが、安定供給と増産のめどが立ったことで追加注文の引き合いもある」(春日社長)と手応えを口にする。導入を決めたきっかけは、19年に見舞われた甚大な浸水被害から「イノベーション復旧」を目指したこと。自動化のノウハウを社内で水平展開したり、対外的にPRするなど、自動化のモデルケースとして活用を進める。
ロボット業界で活躍する女性にスポットを当てた連載「活躍するロボジョ」。第21回は、パナソニック アドバンストテクノロジー(大阪府門真市、水野勇介社長)の後藤彩さんを紹介する。大学では数式シミュレーションについて研究した根っからの理系で、プログラム作成やソフト開発が得意。「ソフト系の研究をしていたので、実物を伴う製造業で働きたかった」と話す。「ロボット開発部門に来たのは2年前。プログラム通りに動くため結果が分かりやすいのがいいですね」と後藤さん。「まずはロボットアーム開発の知見を深め、その先のキャリアに生かしたい」と言う。