[実践! リスキリング:第1シリーズ]第4回:あぁ…これが「バラシ」か
職業能力の再開発を指す「リスキリング」の重要性が叫ばれる。近年はデジタルトランスフォーメーション(DX)に順応するために、従業員にデジタルスキルの習得を促す例が多い。そんな流行に乗り、「実践! リスキリング」では、担当記者がスキルの習得に挑む。ロボットシステムや自動化設備の設計にもよく使われる3DCADソフトウエア。そのメーカーのiCAD(東京都港区、大宮豊広社長)の「iCAD SX 集合教育」を受講している。2日目はユニットなどから部品ごとに設計図を切り出す「バラシ(※1)」や2Dの図面化など、実務に直結する工程を習う。実務の苦労を実感する作業だった。
※1:日本語の動詞「ばらす」が語源。機械設計では、組み立て図から各部品を分離することや、その上で詳細を示した図面に分けることを指す。
<前回までのあらすじ>
「iCAD SX集合教育」の初日では、ソフト自体の操作方法や3Dモデルの作成方法を学んだ。
2Dの図面から3D モデルを作成する実践問題を解くのに、図面の記号を知らずに悪戦苦闘した。
それ以外は順調に初日を終えた。
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2日間だけで7工程…
初日は未知の作業を、実際に手を動かしながら学んだことで、あっという間に終わってしまった。
講習は実務のフローと同様の9工程に沿って進むと聞いていた。帰宅してから振り返ってみると、初日は2工程しか終えてない事実に気付いた。最終日の3日目は、実務の流れに沿って実践問題を解く日という。
つまり、今日だけで7工程を一気に学ぶ。
どれだけ学ぶのか、戦々恐々としながらiCADの本社に向かった。
これがあの「バラシ」か
快晴の中、2日目を迎えた。
この日は「パーツ定義」から学ぶ。
iCAD SXでのパーツとは、フィーチャーなどの3Dの要素を一つのまとまりにした物を指す。
要素は一つでも複数でも、一つのパーツにできる。パーツにすることで、複数の形状の要素をまとめて扱ったり、名称を付けられたりする。
例えば、円筒形状の上に円形の板を付けてパーツとし、「キャップ」と名付けられる。円筒形状の一つだけでもパーツにして「パイプ1」などと名付けることで、複数の部品を使う装置やユニットの中でも区別しやすくなる。
複数の階層にもできる。複数の小型なパーツをまとめたユニットをもパーツとして定義できる。
それらを組み合わせることで、それまでに作成した装置やユニット全体の3Dモデルを構造化していく。
しかも、パーツを作成する操作は難しくない。操作画面上の「パーツ作成」のボタンを押して、一体のパーツにしたい部分を選択して実行するだけだ。複数を一つにする際は複数を選択して実行する形となる。
これらを切り出して「外部パーツ」とすることで、他者との分担設計がしやすい状態となる。
その外部パーツとした一つ一つのファイルで部品図の製図を進めていく。この一連の流れが「バラシ」と呼ばれる工程の一部だ。
某部品調達サービスを展開する企業の動画で、バラシの煩雑さや面倒さを嘆く場面があったが、確かにこれは面倒だ。
それでも、iCADはCADソフトの中でもバラシや統合(※2)が簡単という。ここまでで9工程中の4つ目を終えた。
※2:バラシと反対に、複数部品を一つの要素にすること。

