生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

2023.07.06

イベント

要素技術・部品で自動化が変わる【前編】/日本ものづくりワールド(1/3)

6月19日~21日の3日間、東京都江東区の東京ビッグサイトで「第36回日本ものづくりワールド」が開催された。機械要素技術展や設計・製造ソリューション展など10の展示会を合同開催したもので、3日間合計で6万6895人が来場した。ロボットメーカーが出展する展示会ではないが、機械部品メーカーが自社部品を使ったロボットシステムを紹介するなど、ロボットに関する展示もあった。

ロボットの自作は難しくない/オリエンタルモーター

パラレルリンクロボットも自作で構築可能

 オリエンタルモーター(東京都台東区、川人英二社長)は、同社製のモーターやコントローラーを組み合わせ、ユーザー自身がロボットを製作する自作ロボットを提案した。

 直交ロボット、スカラロボット、垂直多関節ロボット、パラレルリンクロボットなど各タイプの自作ロボットをブースに展示。同社の営業担当者に相談すれば、最適な部品の選定などに関してサポートも受けられるという。

 ポイントは、新開発のロボットコントローラー「MRC01」だ。
 同コントローラーに対応するプログラミングソフトウエア「MRC Studio(スタジオ)」を使えば、プログラマブル・ロジック・コントローラー(PLC)などの知識がなくても、動作プログラムを作成できる。ロボットとして使用する際の基本的な動作のひな形があらかじめ用意されており、自作ロボットの軸構成やサイズ、作業内容に合わせて数値を入力すれば、ロボットを稼働させられる。
 「部品のちょっとしたピック&プレースなど、簡単な作業なら自作ロボットで十分できる。自作のニーズは高まっており『こんなに簡単に作れるんだ』と驚くユーザーも多い」と加藤淑豪南関東支店長は語る。

  • 同社のモーターとコントローラー「MRC01」で構築したスカラロボット

  • 垂直多関節ロボットも自作可能

樹脂で軽く、ローコストに/イグス

イグスが今年から日本で販売を始めた協働ロボットのリベル

 ドイツに本社を置く樹脂部品メーカー、イグスの日本法人(東京都墨田区、吉田剛社長)は、協働ロボット「ReBeL(リベル)」を出展した。
 大きな特徴はシンプルかつ低コスト、軽量、省スペース性の3つ。きょう体や部品に樹脂を使用しており、本体質量は8kgと非常に軽い。
 藤井航平LCA事業開発担当は「本体が軽い代わりに可搬質量は2kg。そのため用途は限られるが、コストやスペースなどに制限のある現場でも導入しやすい」と話す。
 同社はリベルの国内展開を今年から始めており、今後も拡販に注力する。

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