[注目製品PickUp! vol.8]速くて、コンパクトで、おしゃれなロボット【前編】/不二越「MZシリーズ」
デザインを一から見直し
これだけ多くの特徴を持つMZシリーズは、13年のMZ07の発売以来、電機・電子機器受託製造サービス(EMS)の分野などを中心に販売が伸びている。意外にも「当社が思う、MZシリーズが売れる最大の理由はデザイン」と赤川執行役員は述べる。 外観は丸みを帯びたボディーで、白とグレーのツートンカラーが映える。MZシリーズの大きな特徴である速さをアピールするため、スピード感のあるデザインも取り入れた。 工業デザイナーも交え、従来のロボットのデザインを一から見直し、おしゃれにも気を配った。ロボットの開発に工業デザイナーに加わってもらったのはMZ07が初めてという。 赤川執行役員は「MZ07以降のロボットは全て、工業デザイナーに開発チームに入ってもらい、意匠性を追求している」と強調する。 なぜデザインにこだわったのか。 赤川執行役員は「自動車メーカーで使われる大型の溶接ロボットは人から隔離された空間で作業しており、近くに人がいない。そのため、機能性がより重視される。だが、小型ロボットは人の作業の置き換えが主な用途で、人の近くで作業する機会も多い。それだけに、親近感のあるデザインが一つの付加価値になり、他社との差別化につながる」と理由を説明する。
なぜ小型ロボットを開発?
自動車向けの大型ロボットに強みを持つ同社は、MZシリーズを開発するまで小型ロボットを手掛けていなかった。 では、なぜ小型ロボットを開発したのか。 後編では、開発の背景や開発秘話などを紹介する。MZシリーズの開発は、同社にとり“初めての取り組み”の連続だった。
――後編へ続く (ロボットダイジェスト編集部)
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