[特集 工場物流を刷新せよ!vol.6]配膳ロボットを工場に/三機・大野精工
ロボットアームとの連携も視野
工場に配膳ロボットを導入するには、いくつかの条件がある。ホラボットが地図を作成できる範囲は200m×200mほど。移動ルートの傾斜は5度以内、段差は5mmまで。油や切りくずで汚れている床面は、タイヤの劣化を早める原因になる。ロボットが稼働しやすいように工場内を整える必要があり、「ロボットファースト」の環境づくりが重要と吉田室長は訴える。
また半年に1回などの定期的な整備や点検が必要で、三機は3年間のメンテナンス込みでホラボットを1台330万円で販売する。吉田室長は「オイルミストが機体に影響を与えることも。工場内で稼働して何が問題になるか、今後も見ていく必要がある」と語る。
大野精工のほかにも数社が、工場に配膳ロボットを導入している。吉田室長は「これから工場内物流の市場は間違いなく伸びる」と推測する。工程間搬送をはじめ、小型の搬送ロボットのニーズはさまざまな分野にあるという。
また配膳ロボットと協働ロボットを連携させるケースもある。ロボットアームで対象物を積載すれば、さらに自動化が進む。「ロボットアームと組み合わせるには、停止位置の精度も課題。パレタイジングやピッキングの自動化なども含め、ユーザーのニーズを具現化したい」と意気込む。
(ロボットダイジェスト編集部 水野敦志)
※本特集は「月刊生産財マーケティング」とのコラボレーション企画であり、同誌でもこの記事をお読みいただけます。
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vol.6 配膳ロボットを工場に/三機・大野精工
vol.7 一巡して一段高いステージへ/日本物流システム機器協会下代博 会長(6月9日に公開予定)
vol.8-① 現場の省人化・省力化を後押し、各社の一押し製品(6月12日に公開予定)
vol.8-② 現場の省人化・省力化を後押し、各社の一押し製品(6月13日に公開予定)
vol.8-③ 現場の省人化・省力化を後押し、各社の一押し製品(6月14日に公開予定)