[エディターズノートvol.8]キラーアプリケーションはこれだ!
協働ロボットが徐々に市場に浸透してきた。現場で稼働する台数ベースではまだまだほんのわずかだろうが、国際ロボット連盟(IFR)が今年9月に発表した「World Robotics(ワールドロボティクス) 2024」によると、2023年の世界の産業用ロボット新規設置台数に占める協働ロボットの比率は約10%となった。
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協働ロボットが徐々に市場に浸透してきた。現場で稼働する台数ベースではまだまだほんのわずかだろうが、国際ロボット連盟(IFR)が今年9月に発表した「World Robotics(ワールドロボティクス) 2024」によると、2023年の世界の産業用ロボット新規設置台数に占める協働ロボットの比率は約10%となった。
10月16日~19日の4日間、東京都江東区の東京ビッグサイトで航空宇宙産業の展示会「2024国際航空宇宙展」が開催された。会場には航空機の機体や人工衛星用部品などが並ぶ中、ロボットを活用した自動化提案も見られた。特に、航空宇宙産業に多い大型ワーク(加工などの対象物)の測定や検査を効率化する技術に来場者は関心を寄せた。
環境性にもこだわるファッションブランドCRAFSTO(クラフスト)を運営するヘリテッジ(東京都渋谷区、久保順也最高経営責任者<CEO>)は10月23日、ブリヂストンの社内ベンチャーであるブリヂストンソフトロボティクスベンチャーズと協業し、使用済みのゴム人工筋肉を持ち手に再利用したバッグを開発したと発表した。
大手リース会社の三菱HCキャピタルは今年4月、社内のロボット関連業務を集約しロボティクス事業開発部を設立した。ロボティクス事業開発部長に就任した佐伯孝志氏は「ロボットに関心のある企業は多いが、市場には多様な製品があり、ユーザー自身で適切な選択をするのが難しい。わが社がそのサポートをして、最適な技術を最適な場所へ届けたい」と語る。
10月15日~18日の4日間、千葉市美浜区の幕張メッセでデジタルイノベーションの展示会「CEATEC(シーテック)2024」が開かれた。大手電機メーカーなどが多数出展し、最新技術を披露した。一部ブースではロボット関連の技術も展示され、話題を呼んだ。
日立製作所グループで自動化関連の「ロボットシステムインテグレーション(ロボティクスSI)事業」を担う日立オートメーション(東京都大田区、新井美帆社長)は工場や生産ライン全体の提案を得意とする。特に最近はデジタル技術を組み合わせた自動化提案に注力する。新井社長は「時代の変化に対応するために、生産ラインや一部の生産技術も協調領域にするべき」と提唱する。
ドイツに本社を置く制御機器メーカー、ベッコフオートメーションの日本法人(横浜市中区、川野俊充社長)は10月9日、名古屋市中村区でユーザーイベント「ベッコフテクノロジーデイ2024」を開催した。工作機械などの生産財メーカーから約90人が参加した。
技術商社の三機(名古屋市熱田区、木島正人社⻑)は10月17日、自社開発の協働ロボット用台車連結ユニット「ガッチャンコ」を発売した。同製品は協働ロボットを積載した台車を、工作機械や生産設備に短時間で接続する装置。設備側から電気やエア、電気信号を協働ロボットに供給できる。位置決めの再現精度は±4μm(同社による実測値)と、高精度を実現した。
9月9日~14日の6日間、米国イリノイ州シカゴの展示会場マコーミックプレイスで「IMTS(米国国際製造技術展)2024」が開かれた。11万3947㎡の展示面積に1737社がブースを構え、来場登録者は8万9020人を記録した。IMTSには産業用ロボットメーカーも複数出展し、日本の展示会では見せたことのないアプリケーションを披露した。特に協働ロボットや人工知能(AI)の展示は大きな注目を集めた。
DICは今月から12月13日まで、「ケミトロニクスonline(オンライン)展示会」を開催している。エレクトロニクス分野の顧客向けに同社の化学素材を提案するもので、「産業用/民生用ロボット」も主な対象分野の一つに掲げる。モーターや減速機、ロボットハンド、制御装置などロボットの要素部品向けに、適した接着剤やシール材、圧電接触センサーなどを提案する。