フィジカルAIに脚光! 来場者数は過去最多を更新【その3】/ロボットテクノロジージャパン2026
6月11日~13日の3日間、愛知県常滑市の「アイチ・スカイ・エキスポ(愛知県国際展示場)」でロボットや自動化システムの専門展「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン、RTJ)2026」が開催された。RTJは自動車産業が盛んな愛知県で開催されることもあり、自動車を意識した展示をメインに据える出展者も目立った。RTJリポートの「その3」では自動車関連の注目を集めた展示を紹介する。
(取材・RTJ取材班、構成・曽根勇也)
自動車産業の集積地だからこそ
愛知県やその隣接県には自動車メーカーや自動車部品メーカーの工場が集積し、巨大な自動車産業のビジネスエコシステム(生態系)を形成している。
そのためRTJでも、自動車産業向けのシステムを展示する企業は多かった。
大手ロボットメーカーもこぞって提案
他にも自動車向けに力を入れた大手ロボットメーカーは多い。
川崎重工業は自動車部品に適した塗装システムと外観検査システムを展示した。塗装システムでは塗装の対象物(ワーク)をハンドリングするロボットと、スプレーガンを持つロボットを協調させて最適に動作させた。これで塗料の無駄を減らせ、塗装品質も高められる。外観検査システムでは、コンベヤーを動かしたままバンパー部品の複雑な自由曲面の検査を行った。
「愛知県の地域性を考慮して自動車産業に適した2つのシステムを展示した。反響は非常に大きい」とロボットディビジョンの田波誠グローバル事業推進部長は言う。
重量のある自動車の金属部品に対応
ブリヂストンの社内ベンチャーのソフトロボティクスベンチャーズは、ソフトロボットハンド「TETOTE(テトテ)」を展示した。テトテは従来、スタンダードモデルとスリムモデルをそろえていたが、今年6kg可搬と12kg可搬の2タイプの「ストロングモデル」を追加した。会場では12kg可搬の「ストロングモデル-12」を使い、大きな自動車部品の搬送デモで大きな注目を集めた。
「ソフトハンドと聞くと把持力が弱いものをイメージする人も多いが、テトテはフィンガーが人工筋肉そのものでできており、力強い把持が可能。自動車産業での実績もあるので、ぜひ多くの企業に使っていただきたい」とソフトロボティクスベンチャーズの音山哲一最高経営責任者(CEO)は話す。
自動車部品メーカーとして培った自動化技術を提案
自動車部品メーカーが新規事業として取り組むロボット関連の製品やシステムも展示された。社内で培った自動化ノウハウを応用した製品だ。
ドアフレームなどの自動車部品メーカー、アイシンシロキ(愛知県豊川市、小山一人社長)はRTJに初出展し、内製したロボット位置決め補正用ソフトウエアなどを紹介した。空間位置を把握できるレーザートラッカーを使い、ロボットの位置決め精度のズレを実際に計測。それを基に補正をかけることで、位置決め誤差を±0.1mm以下に抑えられるという。ドアフレームの溶接時は型番ごとに専用の固定具(ジグ)が必要だったが、専用ジグをなくしてロボットを汎用的なジグとして使うために開発した技術だ。

