大阪・関西万博でもロボットが活躍!
2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)が4月13日に開幕した。すでに多くの来場者が象徴的な大屋根リングやパビリオンへ足を運んでいる。大阪・関西万博には世界の国々だけでなく、多くの企業のパビリオンがあり、その中にはFA(ファクトリーオートメーション=工場自動化)業界やロボット業界にゆかりの深い企業もある。展示物の中から、将来的に製造現場や社会に適用することを意識した技術や製品の例を紹介する。
パビリオン外で運営に貢献
社会実装の可能性も
西ゲート近くのパビリオン「未来の都市」内に出展した川崎重工業は、さまざまな地形を走破できる四足歩行ロボット「CORLEO(コルレオ)」や、未来の公共交通「ALICE SYSTEM(アリスシステム)」などを展示。「移動の核となる『ALICE Cabin(アリスキャビン)』は既存のコンテナ規格に合わせたサイズで設計しており、実現可能性を考慮した。手元で飲み物を注ぐアームロボットも備えた」と大阪・関西万博推進課の天辰祐介課長は語る。
また、外食パビリオン「宴~UTAGE~」内に出展したロボットのシステムインテグレーターのHCI(大阪府泉大津市、奥山浩司社長)は、協働ロボットがドリンクを注ぎ配膳ロボットが来場者に届ける自動化システムを、7月13日まで展示する。「出展に合わせて、ロボットを呼び出すスイッチを開発した。万博を通じ、より身近な存在として多くの人にロボットを知ってもらいたい」と岡本千里管理本部長。その他、たこ焼きの調理を助ける双腕ロボットなどを常設展示する。
この他、デンソーウェーブ(愛知県阿久比町、相良隆義社長)やオムロンなども、ロボットやロボット技術を活用した展示をしている。期間限定の企業や展示物もあるため、足を運ぶ時にはあらかじめ確認して計画を立ててほしい。世界最大級の木造建築である大屋根リングや意匠を凝らしたパビリオンの数々、ロボットアニメ「機動戦士ガンダム」に登場するガンダム像といった、アートやエンターテインメントの見どころも多い。さまざまな楽しみ方ができるのが万博の魅力の一つだろう。
(ロボットダイジェスト 松川裕希)