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2026.07.16
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[連載コラム:いまさら聞けないキーワード]vol.17 デジタルツイン

最近よく聞く言葉だけど、「それどんな意味?」と聞かれたら自信を持っては答えにくい――。そんな言葉はありませんか? 連載コラム「いまさら聞けないキーワード」では、そんなロボット業界のキーワード・新ワードを紹介します。今回は、言葉や概念自体は以前から知られながら、ここ最近、具体的な役割を得て重要性を増している「デジタルツイン」です。

 デジタルツインとは、現実世界の状態をサイバー空間に再現し、分析や予測、最適化に活用する技術です。2002年ごろに概念が提唱され、デジタルツインという名前は10年に米国航空宇宙局(NASA)の技術者が使ったことで急速に広がりました。「デジタルで作り上げた現実世界の双子(ツイン)」とのニュアンスです。

 

 製造業や自動化システムにおいても10年代前半には広く認識されるようになり、当時は設備の干渉チェックやトラブルの発生予測といった用途が想定され、FAメーカーを中心に具体的な提案も展開されましたが、爆発的に普及……とまではいきませんでした。設備をサイバー空間に再現する手間や相応のコストに対し、当時はそれを上回るメリットを見いだすのが難しかったとも言われます。

 

 その後、20年代半ば、つまりここ数年の間に、デジタルツインは人工知能(AI)の一種「フィジカルAI」を運用するために欠かせない技術として、再び注目されるようになりました。フィジカルAIを搭載することで自動車や製造設備が自ら判断して動きを決められるようになりますが、デジタルツインで試行錯誤をすることで、フィジカルAIの精度を高めることができるのです。現実の機械に手を加えることなく多くの条件を短時間で試行錯誤できるデジタルツインの特徴が、学習を要するAIの開発や運用にとり大きなメリットになります。以前に比べ、3Dモデルの構築が容易になったことや、物理シミュレーションの精度が高くなったことも、デジタルツインが再注目された要因の一つです。

フィジカルAIやデジタルツインなどが関連した大型投資も

 また、こと「ロボット」に関しては、他にもデジタルツインが注目される要因があります。近年開発が進むヒューマノイドロボットにもフィジカルAIが搭載されていますが、重い物を持てば落とすかもしれませんし、足元の段差でつまずくかもしれません。デジタルツインを活用することで、フィジカルAIに安全に何度も失敗を経験させ、学習させることができるわけです。

 

 それでも、フィジカルAIやデジタルツインを活用したシステムは、それだけでただちに競争力や収益につながるものではありません。しかし、自動化や自律化が進む将来を見据えると、関連技術の一つとして知見を深めることの意義は大きいでしょう。

 

〇写真・動画の元記事はこちらから:

米国で工場・物流センターに143億円投資、AI自動化需要にも対応/ファナック

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