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2023.02.03

イベント

社内ベンチャーを発足、アセントロボと提携し事業化を加速/ブリヂストン(ソフトロボティクスベンチャーズ)

ブリヂストンは2月1日、社内ベンチャーとして今年1月に発足したソフトロボティクスベンチャーズ(音山哲一最高経営責任者<CEO>)を紹介するイベント「ブリヂストン・ソフトロボティクス・デー」を都内の自社施設で開催した。同日にはブリヂストンとアセントロボティクス(東京都渋谷区、久夛良木健CEO)の資本業務提携も発表し、「ソフトロボティクス事業のベースは共創。協業により新たな価値を生み出していきたい」と音山CEOは述べた。

手応え感じ、計画を1年前倒し

ブリヂストンが開発したソフト・ロボット・ハンド

 ブリヂストンはタイヤなどで培ったゴムの技術を生かし、柔軟性のある人工筋肉を活用したソフト・ロボット・ハンドを開発している。物流拠点でのピッキングに適したロボットハンドで、2024年~26年の本格事業化を目指し、昨年から複数のユーザー企業と実証実験などを重ねる。
 昨年までは社内の新規事業開発部門の一部だったが、今年1月に社内ベンチャーを発足。今後は、ソフトロボティクスベンチャーズとして展開する。

最初期の試作機を持ち社内ベンチャー発足までの経緯を語る音山哲一CEO

 昨年夏に発表したブリヂストンの長期戦略では、24年から社内ベンチャーを開始する予定だったが、その計画を急きょ1年前倒し。「昨年9月に出展した国際物流総合展で強い手応えを感じ、われわれのソリューションで物流業界に貢献できると確信した」と音山CEOは計画前倒しの背景を語った。
 ブリヂストンが社内ベンチャーを発足するのは今回が初めて。社内ベンチャー化することで意思決定などに要する時間を短縮し、従来よりもさらにスピード感のある事業展開を目指す。

AIベンチャーとの提携も発表

アセントロボティクスの久夛良木健CEO(右)と握手する音山哲一CEO

 同日、同イベント内でブリヂストンがアセントロボティクスと資本業務提携することも発表した。アセントロボティクスはロボット向けの人工知能(AI)システムを開発するベンチャー企業で、ビジョンシステム用のAI技術などを保有する。
 両社は「2022国際ロボット展(iREX2022)」に共同出展するなど、以前から協業関係にあった。この関係をさらに深めるため、ブリヂストンがアセントロボティクスに5億円を出資する。
 「ブリヂストンがモビリティ―(自動車関連)以外で資本提携するのはこれが初。ピッキング業務には『優れた手』だけでなく、アセントロボティクスの『優れた目』も必要」と音山CEOは話す。

ゲーム機「プレイステーション」の開発者としても知られるアセントロボティクスの久夛良木健CEO

 当日は、アセントロボティクスの久夛良木CEOをゲストに招き、音山CEOとのトークセッションも実施した。
 久夛良木CEOは元ソニー副社長で「プレイステーション(プレステ)の父」としても知られる。そうした経験から、ブリヂストンの最初期のロボットハンド試作機を見た際に、デザインに気を使うことの重要性をアドバイスしたエピソードなどを披露した。
 久夛良木CEOは「メンバーが素晴らしく、ベンチャー企業に必要なスピード感とセンス、未来を創るとの思いがそろっている」とソフトロボティクスベンチャーズの印象を述べた。音山CEOは「この事業のベースは共創。協業により新たな価値を生み出していきたい」との思いを語った。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

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