[注目製品PickUp! vol.9]設置面積は座布団以下!? 500mm四方に収まるコンパクトなロボット【後編】/スギノマシン「スイングアーム式コラムロボット」
社内にSIer機能を
コラムロボットの主なターゲット市場は金属加工の分野だ。金属加工の生産現場では単位面積当たりの生産性を高めるため、自動化だけではなく省スペースの需要も根強い。そのため、一貫生産ラインでも既存の生産ラインへの後付けでも、コラムロボットが活躍できる場は多い。 v改良版をリリースしてから1年以上が経つが、引き合いや受注は確実に増加している。大手企業も高い関心を示しているという。 だが、「あくまでロボットをすでに使ったことがある企業が中心」と杉野常務執行役員。「当社は幅広い事業を展開しており、金属加工以外にもさまざまな顧客と取引している。原子力発電関係や建設現場、農業、食品工場などもコラムロボットのターゲットになり得るが、まだ十分に提案しきれていない」と続ける。 今後は金属加工だけではなく、ロボットがまだ十分に浸透していないニッチな市場の顧客へのPR活動にも注力する。 また、前述の通り同社はコラムロボットを生かした一貫生産ラインの提案にも引き続き取り組む。それだけに、自社でロボットシステムを構築できるよう社内にシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)の機能を持つことも喫緊の課題だ。 青木係長は「工作機械とロボットを自社製品に持ち、さらにSIerとして自動化システム全体を取りまとめることもできれば、他のロボットメーカーと差別化できる。だからこそ、社内の環境作りや人材育成などを通じてSIer機能の強化に努めたい」と意気込む。
――終わり (ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)
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