[ロボットが活躍する現場vol.8]自動車産業の変化を見据え、汎用的なラインを構築/テラダイ
初めから完璧なシステムはない
次は検査工程の自動化を狙う。しかしそれも、まずは現ラインがうまく稼働するようになってから。今は1日あたり2、3回発生するエラーの源を一つ一つ解消している。例えば、先述したテンショナーの判別工程も当初はうまくいかなかった。 「熱や粉じんがあるため、ダイカスト工場は窓やシャッターを開けっぱなしにせざるを得ない。すると、日差しなどの光加減で番号を読み取れないときがある。そこで自動車の窓用の遮光シートをロボットの安全柵に貼るなど、試行錯誤した」(生産技術担当者)。遮光シートで判別が安定したことを受け、現在はロボット用の遮光板を取り付けている。 寺園社長は「初めから完璧なシステムはない。根気を持ってエラーのない、使いやすいものにしていく。達成できたら、まずは同工場内の別ラインや別工場にも同様のシステムを導入したい」と、次のステップを見据える。
(ロボットダイジェスト編集部 西塚将喜)