2026.10.26
★お気に入り登録

[注目製品PickUp! vol.101]用途に応じて姿を変えるAMR/Industry Alpha「Mikoshi」

現場のリアルな声から

「現場の声を直接聞き取るのがわが社の強みの一つ」と渡辺琢実社長

 同社は技術開発チームと事業開発チームに分かれ、事業開発チームが倉庫や工場に実際に出向き、現場のリアルな声を徹底的に聞き取る。そこで得たニーズを分析し、求められる製品のコンセプトを立案して技術開発チームが開発に取り掛かる。

 「搬送先での製品の受け渡しや搬送以外の別の作業ができるAMRを求める声が多数寄せられた。さらに、用途に応じて上部を簡単にカスタマイズしたいとの声も上がり、それらの要望に応えるためミコシの開発に着手した」と渡辺社長は語る。

 同社は主に国内をターゲットにミコシの販売を進めると同時に、海外市場の開拓も視野に入れる。その一環で、ドイツや米国、中国、韓国、ベトナムなどのさまざまな国を訪問してきた。

 そして現在は海外展開の一歩目として、自動車産業や半導体産業を中心に製造業が集積するマレーシアでの製品やサービスの普及に力を入れる。「市場開拓にはそこにビジネスチャンスがあるかどうかだけでなく、良い販売パートナーに出会えるかも重要だと考えている。高い熱量を持って拡販に取り組んでくれる販売パートナーに出会えたのも、マレーシアへの進出を決めた大きな理由の一つ」と渡辺社長は語る。

スマート化を推進

今年5月に開設した名古屋本社に掲げられた会社ロゴ

 渡辺社長は、人工知能(AI)関連のスタートアップでソフトの研究開発や製品化を経験した後、製造や物流の分野におけるロボットの可能性に着目。2022年にインダストリーアルファを設立した。

 設立後はスマートファクトリー化のコンサルティングやAI関連の受託開発をしながら、AMRの開発や製造、販売の体制を整えた。

 

 同社はソフトとハードの両方を手掛けるが、特に強みとするのがソフトだ。その技術はミコシの運用にも生かされており、独自開発のソフトで複数台のミコシを連携させる群制御を実現した。「倉庫や工場では、取り扱い品目や生産品目の変更などでレイアウトが変わるため、状況に合わせた柔軟な対応が求められる。複数台のミコシを統合制御することで、搬送物を複数のラインに供給するタイミングを現場の状況に合わせて調整できる」と渡辺社長は語る。

 また、同社は工場や倉庫全体の生産ラインを効率的に動かすソフトの開発にも力を入れる。1日に何をどれだけ生産するかなどを定めた生産計画を基に、設備の稼働順序や人員配置を数式化し、生産全体を制御するシステムの構築も進める。こうしたソフトとミコシのようなAMRを組み合わせ、製造現場や倉庫のスマート化を加速させる。

★お気に入り登録

BASIC KNOWLEDGE