• 連載
2026.05.22
★お気に入り登録

[実践! リスキリング:第1シリーズ]第3回:思わぬところで、つまずく

部品は標準で2万点以上

 大まかな形状ができたら、JISに定義されているねじ穴やねじなどを配置していく。
 ねじやナットで締結する際に設計したい物(ワーク)との間に挟む座金なども細かく設定されている。それらをセットで一度に配置できる。

 リベットや軸受けなど組み合わせで配置できる部品は多岐にわたり、「サイズ違いなども含めると、iCAD SXの標準で2万点以上が登録されています」(講師)と言う。

 それらを基準点から少し動かして配置できる。例えば、立方体の四隅の一つを基準点とし、そこから縦と横方向にそれぞれ4mmずらすといった具合だ。
 2Dの図面を見ながら3Dモデルを作成する際に、この機能が便利だった。

スマホでカンニング

図面が読めない時に、これぐらいの勢いで質問したかった

 そんなことを感じながら、実践問題の時間。
 講師が「では、この2Dの図面を3Dモデルに起こしてみましょう」と呼びかける。

 しかし、私は図面を読んだことがない。単なる数字は寸法と分かる。でも、数字の前にある「M」や「C」が分からなかった。

 心の中では「ず、図面がぁ…読めない…」と焦っていた。

 かといって、図面の読み方は、この講習における教育内容の本筋ではないだろう。
 なぜなら、初回に教えてもらった通り、基本的にはiCADの使い方を知りたい設計者向けの講習だから。

 「そんな講習に、お願いをして受講させてもらった私が悪い」と、自責の念に駆られた。堂々と講師に質問する勇気もなかった。
 分かる場所を先に作成しつつ、講師が他の受講者に直接指導している隙を見て、手元のスマートフォンで検索しながら進めた。Mはねじ穴の呼び径(※3)、CはC面取り(※4)ということも併せて学習できた。
※3:ねじの寸法を表す数字。主におねじのねじ山を含む外径の寸法が数字に使われる。おねじとめねじはスムーズにかみ合う必要があり、JISにねじや下穴の寸法が規定されている。
※4:斜め45度の直角二等辺三角形に角部を切り落とす加工のこと。最も一般的な面取り方法。「C10」は角から10mmの直角二等辺三角形を切り落とす。

 初日の講習はここで終了。家に帰って復習より先に、「付け焼き刃でも構わない」と、図面の記号の勉強をしたのは言うまでもない。

 



西塚 将喜(にしづか・まさのぶ)

大学卒業後、スポーツデータの分析企業に入社。国内プロ野球や社会人野球、米国大リーグのデータ収集と分析、それを基にした記事作成に携わる。データを扱うプログラミング言語「SQL」の知識を身に付けた。2018年ニュースダイジェスト社に入社。24年ファクトリーサイエンティストに認定、戦略MGを受講。25年ミツトヨ計測学院などを受講。1991年青森県生まれの35歳。

★お気に入り登録

BASIC KNOWLEDGE