専門展で見た! ロボットや物流関連の最新提案【前編】
協働ロボットの新シリーズ
住友商事グループ傘下で、各種産業設備などを取り扱う住友商事マシネックス(東京都千代田区、佐橋明三社長)は、2019年から国内販売を始めた韓国の斗山(ドゥーサン)ロボティクスの協働ロボットを出展した。 目玉は、昨年発売された新シリーズ「Hシリーズ」。最大可搬重量が25kgで動作半径が1500mmの「H2515」と、最大可搬質量が20kgで動作半径が1700mmの「H2017」の2機種をラインアップしており、全軸にトルクセンサーが搭載されている。段ボール箱を荷役台(パレット)に積み上げるパレタイジングなどの用途に力を発揮する。 小間では、2リットルのペットボトルが8本入った段ボール箱を積み上げるデモを披露した。メカトロニクスイノベーション本部ロボティクス推進室の高木正義室長は「最大可搬質量が大きいHシリーズは、今の斗山ロボティクスの一番の強み。もっと認知度を高めたい」と意気込む。
3台のシステムで組み立て
大手機械商社の山善は、3台の協働ロボットシステムを使ったコネクター部品の自動組み立てラインを披露した。 ①2つの箱にそれぞれ乱雑に積まれた2種類の部品をファナックの緑色の協働ロボット「CRシリーズ」がピッキングして専用のトレーに整列②ファナックの白色の協働ロボット「CRXシリーズ」を搭載した明電舎の無人搬送車(AGV)「RocoMo-V(ロコモブイ)」でそのトレーを組み立てエリアまで搬送③ABBの双腕型の協働ロボット「YuMi(ユーミィ)」が2つの部品を組み付けてトレーに戻す④AGVで完成したコネクター部品を搬送する――この一連の工程を実演し、来場者の注目を集めた。 また、中国企業の製品などを輸入販売する進和(東京都北区、倪昌浩社長)は、中国のJAKA(ジャカ)ロボティクスの協働ロボットやYOUIBOT(ユーアイボット)の自律走行型のAGVを出展した。 担当者は「協働ロボットもAGVも導入コストが低いのが強み」と説明する。 後編では、会場で見つけたSIerや周辺機器メーカーなどのソリューションを紹介する。
――後編につづく (ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)