使いやすく、導入しやすい中国製ロボを日本に/IDECファクトリーソリューションズ
ロボ展で得た手応え
JAKAの協働ロボットの主なターゲットは中小企業。プログラミングのしやすさと導入コストの低さを武器に、IDECファクトリーソリューションズは中小企業に攻勢をかける考えだ。
鈴木正敏取締役ロボットシステム事業本部長は「ハイエンドの協働ロボットを求める顧客も多いが、中小企業への導入を広げるにはやはり価格が重要。わが社がこれまで提案してきた協働ロボットではコストが合わず、折り合いが付かなかった顧客を再開拓したい」と意気込む。
3kg可搬は電子部品の搬送や組み立て、7kg可搬は小物部品の搬送、12kg可搬や18kg可搬は工作機械への金属部品の脱着と、狙うアプリケーション(ロボットの応用的な使い方)が製品ごとに異なる。
JAKAの協働ロボットを日本で初めて披露したのは、東京都江東区の東京ビッグサイトで19年12月に開催された「2019国際ロボット展」。
「国際ロボット展には協働ロボットだけではなく、デンマークのモバイル・インダストリアル・ロボットが開発した自動搬送ロボット『MiR(ミア)』も展示した。全体で600件近い商談があり、協働ロボットの中ではJAKAの製品に対する問い合わせが多かった」と鈴木取締役は手応えを語る。
シミュレーションソフトの販売も強化
同社は現在、JAKAの協働ロボットの安全性の評価に取り組む。今年3月末をめどに評価を終え、それから大々的に日本市場でPRする計画だ。愛知県一宮市にあるショールーム「協調安全ロボットテクニカルセンター」に実機も展示した。「多くの顧客にまずは触れてもらい、そして試しに使ってほしい」と武仲社長は述べる。さらに同社は今後、単に協働ロボットのシステムを構築するだけにとどまらず、シミュレーションソフトなど顧客の生産技術を支援するソフトの販売にも力を入れる考えだ。その一環で、同社は現在、販売代理店を務めるカナダのRobo(ロボ)DKのソフトの拡販に取り組む。武仲社長は「システムインテグレーションの能力だけで競合との差別化を図るのは難しく、今後はシミュレーションソフトなどをはじめとしたソフト関係のビジネスが重要になるだろう。そういう時代が直近で到来すると考えており、それに向けた準備を進めている」と強調する。(ロボットダイジェスト編集部桑崎厚史)
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