ウィズコロナで活況、専門展に見る最新ロボット提案【後編】
SIerのグローバルコネクト(神奈川県小田原市、高木宏昌社長)は、AIの技術開発に強みを持つシステムエグゼ(東京都中央区、大場康次社長)と共同開発した安全システムを参考出展した。複数のカメラで人の接近を検知し、ロボットを減速したり停止したりする仕組みだ。 AIを駆使した画像認識技術を取り入れ、カメラが「人であるか否か」を高い精度で識別できる。小間ではロボットの稼働領域を「グレーゾーン」と「レッドゾーン」に分け、グレーゾーンに人が侵入したら減速し、レッドゾーンなら停止するデモを披露した。 従来はロボットの稼働領域を安全柵で囲う必要があったが、両社が開発した安全システムを生かせば大幅な省スペース化を実現できる。全体のシステム構築をグローバルコネクトが、AIのアルゴリズム(問題解決手順や計算方法)の開発をシステムエグゼがそれぞれ担当した。 この他、SIerの業界団体であるFA・ロボットシステムインテグレータ協会(SIer協会、会長・久保田和雄三明機工社長)も小間を構えた。「ロボットSI検定」など、協会独自の取り組みを来場者に広くアピールした。
周辺機器メーカーも新製品や最新技術を提案
「第3回名古屋スマート工場EXPO(エキスポ)」に出展した、ドイツに本社を置く真空機器メーカー、シュマルツの日本法人(横浜市都筑区、アーネ・ゲッテゲンス社長)は、3Dビジョンセンサーと協働ロボット用のロボットハンド「コボットポンプ ECBPi」、画像処理用のソフトウエアを一体にした「3Dビジョンシステム&コボットポンプセット 3D-R」を提案した。 3D-Rはばら積みピッキングに必要な製品をワンセットにまとめたもので、ロボットに不慣れな企業でも簡単にばら積みピッキングのシステムを構築できるのが特徴。 小間ではデンマークのユニバーサルロボット(UR)の協働ロボットに3D-Rを搭載し、ばら積みピッキングのデモを披露した。
――終わり (ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)