特集・トピックス

　続いて登壇したFAプロダクツの貴田社長は「当社はロボットやIoTのシステムをパッケージ化することで『安く、早く、簡単』に導入できるようにするのが得意な会社」と自己紹介した。 　同社は、同じくSIerであるオフィスエフエイ・コム（栃木県小山市、飯野英城社長）などと共に「チームクロスFA」というグループを結成。「当グループでは、ユーザーの要求に基づいて具体的な発注の前にロボットシステムの概要を決める構想設計だけの専門会社『ロボコム』を２年前に設立。これはロボット導入の最初の工程で、『ロボットを導入したいけどまずどこに相談しに行けばよいか分からない』といった問題を解決できる」と貴田社長は話す。

　後半のパネルディスカッションでは田村相談員が司会を務め、三明機工の久保田社長、高丸工業の高丸社長、FAプロダクツの貴田社長が持論を語った。 　高丸社長は「ロボットメーカーは自社の製品しか提案できないが、複数メーカーのロボットを扱うSIerに相談してもらえれば最適なロボットを選定できる」と発言。貴田社長は「SIerはそれぞれ得意分野を持つが、逆に言えばその分野以外は得意ではない。全体最適化をどのように図るかが今後の業界の課題」と指摘した。 　SIer協会の会長でもある久保田社長は「どのSIerに依頼すればよいか分からない場合は、ホームページ経由でSIer協会に案件を相談してもらえれば。協会ではSIer同士のネットワークも構築したため、得意分野を持ち寄って大きな案件にも対応しやすくなった」と述べた。 　研究会の最後には同公社のロボット導入支援の取り組みも紹介。セミナーを通した情報提供や、ロボッの導入相談、導入企業の見学会、中立的な立場からロボットシステムの構想を提示する「導入前適正化診断」など、多彩な取り組みを無料で実施していることを紹介した。　

（ロボットダイジェスト編集デスク　曽根勇也）