[SI基礎講座vol.1] オリエンテーション①
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【今回のポイント!】
〇ロボットへの注目は高まっている
〇SIerが主に扱うのは産業用ロボット
〇産業用ロボットは単体では使えない
ロボットとは?
まずは講座に入る前のオリエンテーションとして、ロボットに関する基本的な事柄を紹介します。
ロボットは「センサー、駆動系、知能・制御系の3つの要素技術を有する、知能化した機械システム」と定義されます。工場を中心にものづくり産業で使用されるロボットを「産業用ロボット」と呼び、日本では50年前から実用化されています。これに対して、サービス産業や家庭内などで使用されているロボットを「サービスロボット」と呼びます。
SIerが主に取り扱うのは産業用ロボットの方です。
産業用ロボットは年間40万台程度生産され、そのうち日本製は20万台以上です。日本は50%以上のシェアを持つ世界一のロボット大国です。
周辺機器との統合(インテグレーション)が必要
産業用ロボットは単体では使うことができません。家庭用電化製品などは買ってくればすぐに使えますが、産業用ロボットはそうではありません。
ロボットだけ買ってきても、物をつかむためのハンドや、物を知覚するカメラ、物を運ぶためのコンベヤー、安全性を確保するための安全柵などは付いてきません。そこでロボット本体に加えて、ハンド、コンベヤー、センサーなどのさまざまな機器をシステムとしてインテグレーションする必要が出てきます。
さまざまな知識や技能が求められる
ロボットにはヒト型ロボット(ヒューマノイド)や家庭用のお掃除ロボットなどもありますが、世の中で最も活用されているのが産業用ロボットです。工場の自動化システムに欠かせないため、世界中で注目をされています。
産業用ロボットは誰でも扱えるものではありません。
産業用自動化システムを構築あるいは理解するためには、さまざまな知識や技能が必要になります。機械工学や電気電子工学、制御工学、情報工学などが必要です。
今回の基礎講座では、それぞれの最初の部分を皆さんに知っていただきます。
――次回は「オリエンテーション②」
(構成・ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)
※この記事は2023年9月12日~14日に日本ロボットシステムインテグレータ協会が主催した「ロボットSI基礎講座」を誌上講座として収録したものです。「ロボットSI基礎講座」の詳細情報の確認や申し込みは、同協会の公式ウェブサイトから。