2026.09.17
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協働ロボットのパッケージシステムを開発、製造現場の自動化を推進/愛三工業

大手自動車部品メーカーの愛三工業は2021年に中国のJAKA(ジャカ)ロボティクスの協働ロボットを初めて導入して以来、協働ロボットを使った製造現場の自動化を推し進める。翌22年には設置の自由度が高く、導入しやすいパッケージシステムを独自開発した。現在は世界各地の自社グループ工場にパッケージシステムを水平展開する他、本格的な外販を見据えたテストマーケティングにも取り組む。

桑崎厚史:ロボットダイジェスト編集部)

生産技術の資産を活用

協働ロボットのプログラミング教育に取り組む愛三工業(写真は「子どもアドベンチャーカレッジ2026」)

 愛三工業は自動車のエンジン部品などを手掛けるトヨタ自動車系列の大手部品メーカーだ。中でも、燃料をエンジンに送り込む「燃料ポンプモジュール」では世界トップのシェアを誇る。

 愛三工業は労働人口の減少や若年層の製造業離れに強い危機感を抱いており、30年度を最終年度とした中期経営計画では、自動車部品の製造で培ったノウハウを生かした「ものづくりソリューション」の提供に注力する姿勢を示した。
 その一環で、現在は協働ロボットを使った製造現場の自動化を推進する。ものづくり開発部革新開発グループの加賀宇泰佑グループ長は「これまであまり外部に出してこなかった生産技術のアセット(資産)を活用し、人手不足の解決や製造現場の革新に貢献したい」と語る。

 また、社内外の製造現場に協働ロボットを展開するだけではなく、小・中学生向けのプログラミング教育を通じて次世代を担うロボット人材の育成にも取り組む。直近では、今年8月に横浜市が主催した子ども向け体験学習プログラム「子どもアドベンチャーカレッジ2026」に参画し、子どもたちに協働ロボットの操作体験の機会を提供した。

世界各地の工場に水平展開

安城工場に導入した協働ロボット(提供)

 同社が初めて協働ロボットを採用したのは21年。愛知県安城市の安城工場にJAKAロボティクスの協働ロボットを導入し、部品搬送の作業を自動化した。「既存の生産ラインのレイアウトを変えずに自動化するには、適切なリスクアセスメント(リスクの分析と対処)を施せば安全柵が不要になる協働ロボットが適していた」と加賀宇グループ長は振り返る。

 その上で、小学校の授業でも使われるプログラミング言語「Scratch(スクラッチ)」が採用されている点やコストパフォーマンスの高さ、トヨタ自動車をはじめとしたトヨタグループ各社への採用実績などを考慮し、数ある協働ロボットメーカーの中からJAKAロボティクスを選定したという。

愛三工業が開発し、社内導入を進めるパッケージシステム(提供)

 だが、安城工場で稼働する協働ロボットシステムは、一般的な産業用ロボットシステムと同じ考えで設計したという。アンカーボルトによる据え付けやプログラマブル・ロジック・コントローラー(PLC、制御機器)との接続などが必要で、結果的にシステム構成が複雑になっていた。

 そこで、愛三工業は製造現場への導入のしやすさを意識し、JAKAロボティクスの協働ロボットを用いたパッケージシステムを22年に開発した。可動式にして設置の自由度を高めた他、位置補正のためのビジョンセンサーも搭載した。また、標準的な動作プログラムもあらかじめ組み込んでおり、搬送対象物の形状やロボットアームの移動距離に合わせて必要な座標を入力するだけで簡単にプログラミングができるようにした。レーザースキャナーを活用した安全対策も取り入れた。

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