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2024.04.04

高可搬のメカ式ツールチェンジャーを新発売/イマオコーポレーション

イマオコーポレーション(岐阜県関市、今尾任城社長)は4月1日、メカ式ツールチェンジャーの新製品「SMARTSHIFT(スマートシフト)ロボットシステム」の新タイプを発売した。ツールチェンジャー自体の最大可搬質量を従来比3倍の150kg、エンドエフェクターを保持する「ツールポケット」の積載重量を同10倍の50kgに拡大したのが特徴だ。イマオコーポレーションは高可搬タイプの新製品を通じ、従来品だけでは取り込み切れなかった溶接やねじ締め、研磨などのアプリケーション(応用事例)の開拓を加速させる。

重量のあるツールを自動交換

スマートシフトロボットシステムの特徴(提供)

 「刃物の町」として知られる岐阜県関市に本社を構え、標準機械部品やジグ(加工物を固定するための補助器具)などを製造、販売するイマオコーポレーション。

 ロボット関連の商材も取り扱っており、ノルウェーのスマートシフト・ロボティクスの総代理店としてロボット向けのメカ式ツールチェンジャー「スマートシフトロボットシステム」を輸入販売している。今年4月1日には最大可搬質量が従来比3倍の150kgもある高可搬タイプのツールチェンジャーを発売した。

今回発売するメカ式ツールチェンジャーの新製品

 スマートシフトロボットシステムのツールチェンジャーはロボット側に装着する「ロボットマスター」(=写真中央下)と、ロボットハンドなどのエンドエフェクターを取り付ける「ツールホルダー」(=同左)のセットで構成される。ツールを交換すれば、1台のロボットに複数の作業を担わせられる。

 また、今回の新製品はこれら2つの最大可搬質量を高めただけではなく、エンドエフェクター付きのツールホルダーの保持や着脱を担うツールポケット(=同右)とサポートプレート(=同中央上)により、ツールポケットの積載重量も同10倍の50kgに増やしたのが特徴だ。

独自機構で動力源を使わずにロック

ツール交換のデモの様子

 ロボットマスターとツールホルダーには独自のくさび形状が採用されており、エアや電気などの動力を使わなくても締結部を強固にロックできる。また、ロボットがツールポケット上を水平移動するだけでロボットマスターとツールホルダーが締結するため、ツールを自動交換するのに複雑なティーチング(動作を覚えさせること)は必要なく、ロボットシステムの立ち上げも簡単だ。

 イマオコーポレーション営業部の八坂茂徳主任は「ロボットマスターとツールホルダーには強度のある構造を採用しており、可搬質量は従来品でも最大50kgまで対応できた。しかし、従来品の販売が好調に推移する中で、『もっと重量のある大型のツールを交換したい』との要望や『協働ロボットに限らず産業用ロボットでも使用したい』との要望もあり、重可搬や高負荷な作業も含めたアプリケーションへの対応が課題だった」と説明する。

新製品はナットランナーなどの重量のあるツールも保持できる(提供)

 イマオコーポレーションとスマートシフト・ロボティクスはこうした課題に対し、150kg可搬のツールチェンジャーを開発。従来品の特徴やコンパクトなサイズは踏襲しつつ、最大可搬質量を従来の3倍にするためにロボットマスターの材質を樹脂からアルミに変更した。ロボットの高負荷な作業に対応するためのストッパー機構も備えた。

 また、ツールポケットの構造も見直し、積載重量を従来の5kgから10倍の50kgまで拡大した。最大可搬質量を高めたツールチェンジャーと合わせ、従来は保持するのが難しかった溶接トーチやナットランナーなど、重量があり偏荷重がかかるツールの自動交換にも対応できるようにした。

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