搬送の自動化提案がより多彩に/第11回ものづくりワールド名古屋
ヒューマノイドを製造現場に
ロボットのシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)のYATOMIエンジ(ヤトミエンジ、愛知県弥富市、高野知幸社長)は自動化システムの構築や治工具の設計・製作を手掛ける。
代理店を務める中国の協働ロボットFAIRINO(ファイリノ)や同LEJU(リジュ)のヒューマノイド(ヒト型)ロボットを展示し、未来の製造現場を表現した。
今回は二足歩行タイプではなく、搬送ロボットが組み合わさった仕様の「KUAVO(クアボ)5-W」を展示した。下肢部分が折り畳み式で最大で約2mの高さにある、部品などを入れる箱(通い箱)もピックアップできる。デモではヒューマノイドが通い箱の搬送を実演。ブースの四隅に配置した架台に通い箱を搬送する様子に来場者は見入った。
YATOMIエンジの高野知幸社長は「エンターテインメント向けではなく、ヒューマノイドを製造現場でどう使えるかを来場者がイメージしやすいような展示にした」と話す。
小型の自律搬送ロボット(AMR)メーカー、Preferred Robotics(プリファードロボティクス、東京都千代田区、礒部達最高経営責任者〈CEO〉)は100kg可搬の新型機「Kachaka Evo(カチャカエボ)」を出展した。
主力の小型AMR「Kachaka Pro(カチャカプロ)」の基本機能はそのままに、顧客のニーズを受けて可搬質量を高めた新機種を開発した。台車や架台の下に潜り込み、製造現場の工程間搬送や物流倉庫の搬送の自動化に貢献する。
レーザーを照射して自己の位置を特定しながら同時に周囲の環境を地図化する走行方式「SLAM(スラム)式」を採用するため、床に磁気テープを貼らなくても済む。
担当者は「従来のカチャカプロは30kg可搬タイプだったが、お客さまの要望を受けて可搬質量を高めた。一般的な100kg可搬のAMRだと通路幅を約80cm確保する必要があるが、カチャカエボは幅50cmの通路でも走行できる」と力を込める。
モーター搭載型のローラーを使った搬送システムを提案したのは、工業用搬送機器を製造する協和製作所(兵庫県加西市、藤本繁行社長)だ。今回は主力製品である「PULSEROLLER(パルスローラ)」を使用したデモを披露した。
同製品は高精度なブラシレスモーターや高強度なギアを内蔵し、搬送スピードと高い停止精度を両立する。ブースでは搬送ライン上で荷物を直角方向に移載できる差し込み型のユニット「PDU90」に加え、傾斜面での搬送や重量物の搬送を想定したデモも実施した。
産業機器事業部開発部設計一課の増田裕介グループリーダーは「パルスローラは傾斜や重量物の搬送に強みを持つ。現場のスペースに合わせて柔軟にレイアウトを組める他、最大1.5tの荷物に対応できる」と強調した。

