• 連載
2025.02.10
★お気に入り登録

[SI基礎講座vol.19] 導入ステップ③

 地ならしのステップ3はまだまだ続きます。  次が「作業手順書の作成」です。これも実はできていない企業が割と多いです。作業手順書があっても、昔作ったままで今のやり方とは違う内容になっていることもあります。作業手順書には「ノウハウを共有化する」という意味もあり、作業のばらつきをなくす上でも必要ですので、作業手順書はしっかりと作るようにしましょう。

 続いて、運用の円滑化に向けた準備作業です。  部品や製品、設備の情報など、工場内にはいろいろな情報がありますよね。生産の基礎となるこれらのデータが取れていて、見えるようになっているかも重要です。こういったデータが常に見られる状態でないと、何か問題があった際に発見が遅れ、対処も後手後手になってしまいます。情報の整理と「見える化」が、ここのポイントになります。

 ロボット導入計画書も作成します。ロボットを導入する企業側がまとめてSIer向けに出す資料になります。  この辺りは「プロジェクト管理」の中でも改めて出てきますので、ここではそういったステップが必要だということだけ把握しておいてもらえればと思います。

 最後に予算の確保と予算に合わせた対応ですね。  皆さんもご存知の通り、予算は青天井ではないので、どうしても実現できる範囲には限界が生じます。限られた予算の中で、どこまでを自動化して、どこは人手のままで改善を進めるのか。その辺りをきちんと見極める必要が出てくると思います。

――次回は「ロボット導入ステップ④」です (構成・ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

※この記事は2023年9月12日~14日に日本ロボットシステムインテグレータ協会が主催した「ロボットSI基礎講座」を誌上講座として収録したものです。「ロボットSI基礎講座」の詳細情報の確認や申し込みは、同協会の公式ウェブサイト内「ロボットSI基礎講座」のページから。 SI基礎講座:記事一覧はこちらから

★お気に入り登録

BASIC KNOWLEDGE