2600種類を効率的に生産、9工程をワンチャックで/東北日東工器
日東工器グループの生産子会社の東北日東工器(福島市、桑原徹也社長)は2025年7月、福島市内の大笹生地区の「おおざそう工場」の操業を開始した。世界的建築家の隈研吾氏が携わるなどデザイン面が注目される同工場だが、工場内での生産方法にも工夫を凝らす。全9工程のバルブ部品をワンチャックで加工するなど、工程集約や省人化・自動化を徹底的に追求する。「多品種少量生産を効率化するために自動化や省人化など現状でできる限りのことをしたからこそ、そこから先の課題もさまざま見えてきた。今後も常に、新たな課題の解決に挑戦していきたい」と桑原社長兼工場長は言う。
生産子会社2社を統合
東北日東工器は、24年に日東工器グループの生産子会社のメドテックと白河日東工器が合併して誕生した企業だ。
両社の工場を1カ所に集約したのがおおざそう工場で、福島大笹生インターチェンジ直結の工業団地内に位置する。敷地面積は2万8000㎡超、鉄骨造りの2階建てで、延べ床面積は2万㎡弱だ。
前身のメドテックは機械工具を製造し、白河日東工器は電動ドライバー「デルボ」や建築用のドアクローザーを製造していた。おおざそう工場では品番違いなども含めれば両社で生産していた約2600種類の製品を生産する。
事業継続計画(BCP)の観点から、もし他の生産子会社が災害に遭っても安定的に製品を供給できるよう、将来は迅速流体継ぎ手「カプラ」やリニア駆動ポンプなど日東工器の全種類の製品を製造できる「マルチ工場」を目指す。
「製造する製品の種類が非常に多いため、多品種少量生産をいかに効率化するかが課題だった。そのため、省人化や自動化などを徹底的に進めた」と、この4月まで東北日東工器の社長だった親会社日東工器の千葉隆志取締役専務執行役員は話す。

