2022.06.06
★お気に入り登録

[注目製品PickUp! Vol.42]小型・薄型はマブチのお家芸/マブチモーター「移動体(AGV・AMRなど)用モーター 」

価格競争力を追求

「価格競争力も大きな強みの一つ」と宮島副事業部長

 小型モーターの強みを生かせる以外にも、AGV・AMR用モーターに参入を決めた理由はある。それが価格競争力だ。  同社は自動車のドアミラーやドアロックに使うモーターなどを海外で大量生産しており、小型モーターの生産規模が大きい。それだけでなく、AGVやAMRなどに不要な機能をそぎ落とすことで、製品のコスト削減を進めた。  「例えば回転速度の制御機能は必要だが、減速機と組み合わせて使うAGV・AMRでは、過度な高精度制御や超低速など特殊な制御は必要ない。用途に合わせて最適な仕様にし、磁気回路設計なども見直した。サイズ、機能だけでなく価格でも勝算がある」。  現在の課題は認知度の低さだ。これまでは自動車や電機業界との取引が多く、AGVやAMR、移動式サービスロボットのメーカーとは関係性が薄かった。今後機械部品の展示会などに出展し、認知度向上を図る。また、自社の通信販売サイト「マブチモーター・オンラインショップ」などのEC(電子商取引)サイトで製品を1個から販売し、小ロットのニーズに柔軟に対応する。

4月に発売した協働ロボットの関節用モーター

 この4月には、移動体用モーターに加え、新たに協働ロボットの関節用モーターも発売した。「AGV・AMRと協働ロボットを合わせた市場規模は、2030年には20年比で14倍まで急成長する見込み。今後のライフ・インダストリー(民生)用モーター事業の発展の原動力として、マブチモーターはロボット用モーターに注力していく」と宮島副事業部長は語る。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

★お気に入り登録

BASIC KNOWLEDGE