食品・包装向けの専門展でパレタイズや搬送の自動化提案/中部パック
重筋作業を省人化
4月22日~25日にポートメッセなごやで開かれた「2026中部パック」には4日間で約4万4000人が来場した。食品、化粧品、医薬品の三品産業はロボットの未活用領域として知られ、潜在的な自動化需要が大きいとされる。中部パックの会場でも例年ロボットシステムを展示する企業が目立つ。今回はパレタイズや搬送の自動化提案に来場者の注目が集まった。
安川電機は5月に新発売した35kg可搬の協働ロボット「MOTOMAN(モートマン)HC35」を使ったパレタイズシステム「CoboPal(コボパル)」を展示し、可搬質量の大きさをアピールした。
コボパルは同社の100%子会社のFAMS(ファムス、新潟県見附市、森田卓寿社長)が販売するパッケージシステムで、協働ロボットと架台、コンベヤー、ロボットハンドなどで構成される。段ボール箱や樹脂製のコンテナなどの搬送物に対応し、パレタイズに必要な機能は全て搭載されているため専門の知識がなくても運用しやすい。ボタンやスイッチで操作できる低コストが特徴のシンプルタイプから、タッチパネルで品種や寸法の入力ができるタイプ、ビジョンシステムを付加したタイプまで全5種類のパッケージから用途に合わせて選べる。
担当者は「食品工場では20kg~30kgの荷物を運ぶ重筋作業を自動化するニーズが高い。コボパルは従来20㎏可搬と30kg可搬から選択できたが、お客さまのニーズを受けて35kg可搬を追加した」と説明する。
マテリアルハンドリング(マテハン)機器を製造、販売する伊東電機(兵庫県加西市、伊東徹弥社長)はピッキングシステム「RevoPick(レボピック)」のデモを披露した。
レボピックは駆動モーターをローラー内部に搭載したMDR(Motor Driven Roller、モータ・ドリブン・ローラー)式のコンベヤーを用いたシステム。荷物の入荷から出荷先ごとにまとめる集品までの工程で、7人~9人分の省人化をした事例もある。また、集品のタイミングに合わせてコンベヤーを必要時のみ稼働させ、省エネルギーを実現する。
担当者は「搬送物の正確な位置や姿勢を検知して、整列や積み上げなどの自動化も進めたい」と意気込む。
得意分野を他業界にも
産業用レンズやセンサーを取り扱う商社の興和オプトロニクス(名古屋市中区、三輪尚巨社長)は段ボール箱のラベル貼りや計量、パレタイズなどの複数工程を自動化するロボットシステムを提案した。
デモでは1台の協働ロボットが荷物をコンベヤーに搬送して計量とラベル貼付をし、もう1台のロボットがそれをパレタイズする一連の工程の自動化を披露した。同社はここ数年、医薬品業界向けに自動化システムの納入件数を伸ばしており、食品業界向けにも攻勢をかける。レンズやセンサーを専門に扱う商社としての強みを生かし、ビジョンシステムを組み込んだ自動化システムの提案を得意とする。
包装機械メーカーの大手、フジキカイ(愛知県北名古屋市、生田涌希社長)はリニア搬送システムを武器に、得意の食品産業向けの他、幅広い産業に提案領域を広げている。今回はオーストリアのB&Rの磁気浮上型搬送システム「ACOPOS(アコポス)6D」と5軸制御のパラレルリンクロボットを組み合わせたリニア搬送システム「フローティング6D」を出展した。
フローティング6Dはシャトルを縦横無尽に動かせるのが特徴で、シャトルごとに回転速度や移動速度を個別制御できる。ブースではパラレルリンクロボットが搬送物をシャトルに載せ、重量を計測しながら高速に良否判定するデモを実施し、来場者の注目を集めた。同システムは可動時の発じんを抑えられる他、摩耗が少なくメンテナンス性が高い。食品業界に限らず、機械部品や自動車部品の製造現場への提案も目指す。

