生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

2020.03.31

複数メーカーの自律移動ロボの連携が容易に/NEDO、東芝

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と東芝は3月30日、自律型移動ロボットと運行管理システムを接続するためのインターフェース「AMR-IF(オートノマス・モバイル・ロボット・インターフェース)」を発表した。複数メーカーの自律移動ロボットを運行管理するためのシステムが、これまでより開発しやすくなるという。

オープンソースのソフトウエアとして公開

AMR-IFが自律型移動ロボットと運行管理システムを接続

 NEDOと東芝は「ロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクト」の成果として、自律型移動ロボットと上位の運行管理システムを接続するためのインターフェース「AMR-IF」を発表した。AMR-IFに準拠した操作端末用ソフトウエアを、誰もが自由に利用、編集できるオープンソースソフトウエアとして公開した。

 製造現場や物流拠点で使う自律移動式無人搬送車(AGV)や、AGVにロボットアームを搭載したシステム、警備用や清掃用ロボットなど、近年さまざまな自律移動ロボットが開発されている。
 今回公開されたソフトを基にすれば、メーカーや種類が異なる複数の移動ロボットを制御する運行管理システムを、従来よりも容易に開発できるという。

3メーカーの自律移動ロボで実演

「2019国際ロボット展(iREX2019)」での連携デモ

 両者はこの技術を、2019年12月に東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた「2019国際ロボット展(iREX2019)」にも参考出展した。

 NEDOのブース内で、THK、セック、パナソニックの3台の移動ロボットを一つの運行管理システムに接続。メーカーも種類も異なる3台の移動ロボットの連携デモを行い、一つのシステムで複数メーカーのロボットを管理できると実証した。

 今後は、東芝が利用者からのフィードバックを生かし、インターフェースのさらなる充実、改善を図る方針だ。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

TOP