スカラロボットの新製品「i4シリーズ」を発売/オムロン
オムロンは1月22日、可搬質量やリーチ長、機能性などを向上させたスカラロボットの「i4シリーズ」を発売した。i4シリーズはハイエンド機種の「i4H」とエントリー機種の「i4L」の2シリーズをラインアップ。従来よりも幅広い作業ができるスカラロボットとして提案する。
高機能でコンパクトなスカラロボット
オムロンが発売したスカラロボットのi4シリーズのうち、i4Hの可搬質量は15kgで、リーチ長は650、750、850mmの3タイプ。先端の垂直軸ストロークは、標準の210mmに加えて410mmのロングクイル仕様もある。
i4Lは可搬質量5kgで、リーチ長は350、450、550mm。リーチ長550mmタイプに限り、垂直軸350mmのロングクイル仕様がある。標準は180mmだ。
i4シリーズは昨年7月に発売した統合コントローラーと組み合わせて使え、ハンドや吸着パッドなどのエンドエフェクタ―や、その他の周辺機器をまとめて統合制御できる。周辺機器メーカーが市販する製品だけでなくロボットユーザー自身が独自に開発した機器まで、アダプターを使って接続することで幅広く対応する。コントローラーやケーブル類をロボット本体に内蔵することで、設置面積を小さくし、配線や設置作業も容易にできる。
スカラロボットで多様な作業を
スカラロボットは垂直多関節ロボットに比べて設置や運用しやすいと言われるが、可搬質量やリーチ長がネックとなり、担える作業内容が限定的だった。
i4Hは可搬質量やリーチ長を拡大するとともに全般的に性能を向上。幅広い作業を担えるようにした。また、i4Lシリーズは従来機種と同等のスペックながら機能性を向上させた。ロボットの稼働時間から適切なメンテナンス時期を割り出し、本体のディスプレーやLEDライトで表示する予知保全機能も搭載する。
今年4月にはクリーンルーム向けや食品工場向けなどのラインアップを追加する予定。新型コロナウイルスの感染拡大により幅広い産業で設備投資の需要が落ち込んでいることから、拡販に努めつつ販売目標は定めない。
同じ企業の記事
>>[特集FOOMA JAPAN]搬送と検査の自動化デモを披露/オムロン
>>シリーズ最大! 1.5t可搬のAGVを世界一斉発売/オムロン
>>直感的にプログラミングできる協働ロボットを発売/オムロン
>>ロボと機器の統合で高度な自動化/オムロン
>>3D画像認識技術を開発、ばら積みピッキングを高速化/オムロン
>>250kgまで自動搬送が可能に/オムロン
>>搬送作業の75%を自動化! デンマークの賞を受賞/オムロン
>>協働ロボットの周辺機器を拡充/オムロン
>>工場・倉庫用の搬送ロボで商品宅配?! フィンランドでトライアル開始/オムロン
>>ロボ制御好調で増益、通期見通しを上方修正/オムロン
>>独自パターンで高速認識、3Dビジョンセンサー発売/オムロン
>>台湾テックマンに出資し、提携関係を強化/オムロン
>>[国際ロボット展 特別リポートvol.14]「ロボットの概念を変える」テーマにデモ/オムロン
>>ゲーミングマウス用スイッチをロボットの遠隔操作にも提案/オムロン
>>製パンや製菓業界にAMRを使った自動化提案/モバックショウ2025
>>ロボットや人を邪魔しない配置がしやすいレーザーセンサー/オムロン