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2024.05.20

溶接ロボットの新潮流/2024国際ウエルディングショー

商社やSIerも自動化提案

山善は大東精機のはり溶接システム「BM1200」などを出展した

 山善は「まるごと ぜんぶ。人と技術を繋ぐイノベーション」をテーマに、大東精機(兵庫県尼崎市、杉本真一社長)のはり溶接システム「BM1200」などを出展した。
 
 BM1200はロボットアームの先端に取り付けられた溶接機でワークを溶接する。CADデータを加工データに変換して取り込み、3Dシミュレーションで干渉のチェックや動作確認ができる。プログラム入力が不要なため、ティーチングレスで自動溶接を可能にした。「最大1200mmの長さのワークに対応する。人が溶接するとどうしてもムラが出てしまうが、ロボットならばその心配がない」と担当者は話す。

会場では実際に遠隔でティーチングする様子を披露した(高丸工業)

 ロボットメーカーや商社だけでなく、ロボットのシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)の展示も見られた。高丸工業(兵庫県西宮市、高丸正社長)は遠隔溶接ロボットシステム「WELDEMOTO(ウェルデモ―ト)」を出展した。

 パソコンを使って遠隔でロボットのティーチングができるのが特徴。リアルタイムの遠隔操作ではないため、通信のタイムラグでロボットを狙い通りに動かせないといった問題もない。
 「マウスで直感的に扱えるため、溶接作業に関するスキルがない人でも使える。実際にロボットに触ることはないので、ダイレクトティーチングよりも楽にティーチングできる」と高丸泰幸専務は語る。

(ロボットダイジェスト編集部 松川裕希、斉藤拓哉)



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