[2023国際ロボット展リポートvol.19]ロボットにプラスαで機能を付与/ATI、ワコーテック、三共製作所、木村洋行、テイアイテイ、リモートロボティクス
着脱しやすいファスナータイプが新登場/テイアイテイ
テイアイテイは協働ロボット保護カバー「RobotFit(ロボットフィット)」の新タイプ「ロボットフィットPlus(プラス)」を同展の会場で発表した。
ロボット保護カバーは、ロボットアームにかぶせる筒状のカバーで、防水性や耐油性、耐熱性などさまざまな性質をロボットに付与できる。調理や食品盛り付け用、切削油がかかる工作機械の被削材交換など、幅広い用途で使われる。
ロボットフィットプラスの最大の特徴は、ファスナー式で着脱しやすいこと。通常はアーム先端から筒状のカバーをかぶせるが、ロボットハンドを付けたままでは着脱できないことが課題だった。ロボットフィットプラスは根元から先端まで防水ファスナーがつながったフルジップ構造のため、ロボットハンドを付けたまま着脱できる。
「総菜製造の現場ではカバーの洗浄などで日常的に付け外しが発生するため、このメリットは大きい。その他、従来品より伸縮性も向上させた」と諏訪秋彦営業部長は言う。
会場外からロボットを遠隔操作/リモートロボティクス
クラウドシステムやプラットフォーム(基盤)でロボットに新たな機能を付与する提案もあった。
ロボットを遠隔操作するプラットフォームサービスを手掛けるリモートロボティクス(東京都港区、田中宏和社長)は、会場内でロボットの遠隔操作デモを披露した。
同社が提供する遠隔操作用のクラウドサービス「Remolink(リモリンク)」を介し、会場外からブースに設置したロボットに、動作の開始や変更などの指示を送った。
また、来場者がブース内のタブレット端末を使い、リモートロボティクスのオフィスに設置したロボットの遠隔操作ができる体験展示も設けた。
事業企画部の柳澤斐子マーケティングストラテジーマネージャーは「ネットワークの混戦が起こりやすい展示会場でも、問題なくロボットを遠隔操作できた。人の判断が必要な時に、リモート作業者がロボットを操作する新しい活用方法を提案したい」と話す。
(曽根勇也、桑崎厚史、西塚将喜、斉藤拓哉、水野敦志)

