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2020.10.07
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[SIerを訪ねてvol.17]おいしさを生む自動化/なんつね

「スコーピオン」発売

 赤身と脂身をバランスよく盛り付けるところまで、ロボットで完全に自動化することは難しくても、理想に近い形を少しずつ実現していくことは重要だ。  今年8月31日には、自動盛り付けロボット「SCORPION(スコーピオン)」を発売した。ロボットや画像認識技術を搭載し、盛り付けを自動化する。コンベヤーを流れる肉をロボットハンドで直接盛り付け、2台のビジョンセンサーでスライスされた肉の状態だけでなく、商品の仕上がりまでチェックすることで、常に正確な盛り付けを可能にする。  機械本体はコンパクトにできており、肉を薄切りにするスライサーの横に1200mmの空間があれば設置できる。人手で盛り付けをするのと同等のスペースに設置できるので、レイアウトの変更は最小限で済む。  食品加工の市場は、世界の人口増加に比例して拡大する。食品加工の無人化のニーズも、日本のように少子高齢化の進む先進国から順に高くなる。「速さや処理能力だけでなく、おいしさという数値で測れない側面も求められるのが、食品工場の自動化。それを踏まえてロボットやからくりといった自動化装置を積極的に活用し、食品加工の自動化に貢献したい」と南社長は意気込む。

(ロボットダイジェスト編集部 松川裕希)

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