2023.08.25
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[ショールーム探訪vol.17]顧客の声ダイレクトに拾い上げる/シュンク・ジャパン「CoLab」

中小企業に自動化を訴求

 シュンクの製品開発やコンセプトは、コンポーネント(要素部品)中心からアプリケーションやソリューション中心へと移行しつつある。その象徴がCoLabだ。  シュンクは1万1000以上の標準コンポーネントをラインアップに持つ。産業用ロボットのエンドエフェクターをはじめ、チャックやツールホルダーといった工作機械の周辺機器など、クランピングやグリッピング機器の世界的なメーカーだ。

産業用ロボットのエンドエフェクターなどを各種展示する
チャックやツールホルダーなども数多く展示
「CoLabは顧客の実際の声を聞くための素晴らしい手段」と星野泰宏社長は語る

 「従来よりも一歩踏み込んだ取り組みであるCoLabは、顧客の実際の声を聞くための素晴らしい手段だ。正式オープン前に、すでに数十件の問い合わせが来ている。自動車や電気・精密、ライフサイエンスなど、ターゲットは幅広い。日本市場で特に力を入れたいのは、自動化を本格化しつつある中小企業への訴求。CoLabには機械加工用のツーリングなども展示し、エンドエフェクターだけでなく顧客にアピールする相乗効果も狙う」(星野社長)  世界各国でCoLabの利用件数は伸びているという。それだけ自動化への取り組みが活発で、ニーズがあることの証拠だろう。顧客のニーズやトレンドを直接知ることができるのは大きな強みであり、シュンクの戦略からすれば必須の取り組みと言える。「いずれはエンドエフェクターを使った自動化のパッケージも進め、顧客に提案していくことになる」と星野社長は意気込む。

今後の情報発信にも期待

 CoLabの使用申し込みの流れとしては、まずコンタクトを取り、内容的なチェックリストやワークをCoLabに送る。CoLabでの検証作業を経て、写真や動画を使った報告を受ける。  利用料金は原則無償で、検証期間は2~3週間が目安。機密保持契約を結べば、CoLabでの検証データが情報公開されることはない。  CoLabの豊富なアプリケーションで検証を行い、自動化を進める中小製造業は増えそうだ。セミナールームも完備しており、今後の情報発信にも期待がかかる。

(ロボットダイジェスト編集部 芳賀崇)

[取材記者から] 7つのアプリケーションの担当者はそれぞれ、熱心かつ丁寧に内容を説明してくれた。そして何より説明する様子が楽しそうだった。シュンク・ジャパン自体がCoLabのオープンで盛り上がっているのを感じる。前向きで積極的な姿勢こそが、自動化をより普及させる原動力になりそうにも思えてくる。 施設概要 名称:CoLab 所在地:東京都品川区南品川2-2-13 南品川JNビル1F 予約連絡先:03-6451-4321 関連記事:3つのイノベーションを/シュンク・ジャパン 星野泰宏社長 関連記事:[特別リポートJIMTOF2022 vol.4] 進化するアプリケーション/シュンク・ジャパンほか 関連記事:[ショールーム探訪vol.16]成長する「ロボの目」の礎を築く/東京エレクトロンデバイス「ロボットセンター」 関連記事:[ショールーム探訪vol.15]中国・四国地方で自動化の情報発信/トリツ機工「SRSC」 関連記事:[ショールーム探訪vol.14]協働ロボットを体験してもらう場/IDECファクトリーソリューションズ

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