2026.06.23
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韓国の大手グループ企業が「スマートビル事業」に挑むワケ/ヒョンデモーターグループRobotics LAB

施設の維持管理費3割減を目標に

Robotics LABで開発した3種類のロボット

 Robotics LABは、同じくヒョンデモーターグループ傘下の米国ボストンダイナミクスと連携しながら、サービスロボットをメインに開発に取り組む。自動車産業で培った自動走行などの制御技術を、ロボットを含むモビリティー開発に応用する。
 搬送ロボットの車体に使える共通のプラットフォームを確立し、各メーカーがそれをベースに多様な搬送ロボットを作れるようなビジネスエコシステム(ビジネス生態系)の構築が目標の1つ。

 そしてスマートビル事業もまた、Robotics LABで推進する主要事業分野だ。オフィスビルでロボットや自動化技術を活用し、従業員が本来の業務に集中できる環境を構築する。沈チーム長は「BtoC(消費者向け)のロボット市場はまだ活性化しておらず、事業化が難しい。BtoB(企業向け)でも、製造業や物流向けは、日本を中心に歴史のある強力な企業が多い。そこで今後の需要やヒョンデモーターグループの強みを生かせる領域として、スマートビル事業に焦点を当てた」と語る。

「スマートビル事業の需要は十分に見込め、不動産業界の投資スタイルと相性が良い」と語る沈秀敏チーム長

 近年は韓国でも人材の獲得競争が激化する中、快適な職場環境が就職先を選ぶ際の重要な指標となっている。業務の利便性を高めるような、自動化された空間の需要が高まる。
 同グループでは自動車用の自律型駐車ロボットや、電気自動車(EV)の自動充電ロボット、搬送ロボットなど幅広い自動化技術を提供できる。加えてグループ内には建設会社やビルの管理会社などもあり、ロボットの導入からビル内での管理、保守までトータルソリューションを提供できる強みを持つ。
 沈チーム長は「不動産業界もロボットの導入に非常に前向きで、Robotics LABが提案するソリューションを基に、すでに複数のオフィスビルで実証を展開している」と話す。

 Robotics LABでは「施設の維持管理費のうち2割~3割の削減」を実現できるよう、技術の高度化と実証データの収集に力を入れる。またロボットの運用エリアの拡大には、建築物に関連する法整備が必要なため、政府機関や関係省庁と協議を続ける方針という。
 「日本でのオフィスビルの自動化の取り組みは、韓国と共通する部分が多い。今後は日本の展示会への出展などを通じて技術交流を深め、協力体制を築ければ」と沈チーム長は展望を語る。

 

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